カテゴリー
社会 IT

フィルターバブル問題を知る

愛澤 響(18)

 デジタルネイティブ世代”とも呼ばれる1980年以降に生まれた人々にとって、インターネット上で情報をシェアすることは、もはや日常生活の一部である。世界中の人々と繋がり、多様な意見を交わし合い、また“ググり(Googleで検索すること)”さえすればどんな情報も手に入る。そんな感覚を多くの人が日々感じている。しかし、ある問題の実態を知らないと、ネット情報が公平には届いていないことに気が付かない。

ある問題とは“フィルターバブル問題”だ。Googleなどが検索結果のランキングを画面に表示する際に起きている。検索エンジンはアルゴリズムという機能を使い、ユーザーの興味に合う情報を選んで表示する。逆にそのユーザーが興味のなさそうな情報は排除してしまう。その結果、観点が違う情報から隔離され、実質的に自分だけの文化的、思想的なバブルの中に孤立してしまう危険性を秘めている。

 このフィルターバブル問題をもっと詳しく知り、解決策を見つけるために、朝日新聞社IT専門記者で、デジタル分野の動向を追い続ける平 和博氏に話を聞いた。平氏は15年以上この問題に注目してきたという。  

朝日新聞のIT専門記者の平和博氏

平氏によると、Facebookのタイムライン上ではユーザーの好みやシェア数に見合う情報が主に表示され、当人にとって関心がなさそうな約8割の残りの情報は自動的に削除されているという。「その結果、異なる意見を持ったユーザー同士が歩み寄り、社会全般で共通する理解の土台をつくることが難しくなる」と警鐘を鳴らす。「インターネットが民主主義の敵になる、という可能性もはらんでいるのです」と真剣な面持ちだ。

フィルターバブル問題が起きる背景には、広告収入を得るためにユーザーになるべく長い時間SNSを利用してもらおうとするソーシャルメディアの運営会社の姿勢もある。ただ、ユーザーが幅広く公平に情報を得るためには、「SNSのシステムをしっかりと理解することが重要だ」と平氏は述べる。平氏は、その一例としてパソコンを開き、FacebookとTwitterのタイムライン表示設定を切り替えることが可能なことを示してくれた。「ハイライト表示」から「最新情報表示」に切り替えることで、全ての投稿が時系列で流れ始めた。これで自分に興味のない情報、または違う考え方の意見に出会う機会が増える。

だが、問題はさらにある。平氏は「フェイクニュース(偽情報)がフィルターバブルを狙いすまして情報を混乱させている」ことを憂慮している。平氏によれば、その対策として政府、メディア、そしてサービス事業者が様々な取り組みを行なっており、ドイツではFacebookなどがフェイクニュースなどを排除しなかった場合、多額の罰金を科す法律を作った。また、FacebookやGoogleなどのサービス会社側は、フェイクニュースによってホームページへのアクセス数を稼ぎ、広告収入を増やしているサイトに対して、広告を配信しない対応策をとっているようだ。アメリカの既存メディアも情報を確認するノウハウによって事実確認を行い、フェイクニュースの拡散を防ぐ対策をとっているという。

平氏は、「一番重要なのは、ユーザーのリテラシー(判断能力)です」と強調した。従来であれば、新聞やテレビの報道を鵜呑みにせず、批判的に捉えるというメディアリテラシーが必要だった。それに加えて、SNSの普及に応じた新たなメディアリテラシーが必要になったという。平氏が重要視しているのは、情報の発信源や内容を確認し、その情報を検索にかけてみて他のサイトとも比較し、真偽を見極める分析力と、その投稿をシェアするべきなのかどうかをしっかりと考えた上で決めるといった判断力である。

東京で高校生47人にアンケートを行った結果、ネットは使う人によって検索結果が違って出てくることを知っているのは全体の20パーセントに満たなかった。フィルターバブル問題という言葉を知っている人数の割合はさらに少なく、学校ではメディアリテラシー教育が十分になされていないことが分かった。インターネットやSNSの進化が目まぐるしいため、学校が教材を作り、教師が専門知識を学ぼうとしても追いつかない状況だ。平氏への取材と、高校生へのアンケートを通して、自分たちの力でフィルターバブルを乗り越え、できる限り公平な目で情報を見るようにしなければならないことが分かった。そのためには普段使っているSNSのシステムを十分に理解する必要だ。そして情報を発信する立場となれば、読者がどんな情報を欲し、またどのような伝え方をすれば真意が伝わるのかをしっかりと考える必要があるということをもっと多くの人が認識する必要があるだろう。

カテゴリー
社会 IT

インターネットは民主主義の敵か、味方か

須藤亜佑美(17)

 去年のアメリカの大統領選挙では、「どの大統領候補を支持するかによって、Facebookなどで受け取る情報が大きく異なってしまう」という現象が話題になった。また、私たちは普段インターネットを通して数え切れないほどの情報を得て、発信しており、もはや、Google, Facebook, Twitter, LINEなどのサービスは現代人の生活にとって欠かせない存在となった。しかし、そこまで身近となったインターネットサービスを私たちは正しく使えているのだろうか。「フィルターバブル」と称される、インターネットの情報の「タコツボ化」が起きている現状について、朝日新聞のIT専門記者の平和博さんにインタビューをした

朝日新聞のIT専門記者の平和博さん

 「フィルターバブルは情報のパーソナル化によって生じる現象です」と平さんは説明する。FacebookやGoogleの検索エンジンは、ユーザーがどのようなサイトや記事にアクセスしたかというデータを常に集めており、フィルターにかけて、そのユーザー個人の関心に合う情報を中心に表示している。Facebookによると、1日にニュースフィードに届く記事の本数の平均は1500本だが、画面に表示されるのは300本のみ。つまり、8割はFacebookのアルゴリズム(コンピュータが自動的に情報を処理するプログラム)によって、そのユーザーの興味のなさそうな情報は排除されていることになる。結果として、同じサービスを受ける友達がいても、または、同じ言葉を検索エンジンで検索しても、各人によって、表示される情報が変わってくる。こうした仕組みは、インターネットサービスが、収入となるサイト上の広告を見てもらうために、閲覧の滞在時間やアクセス数を増やしたいという意図に基づいている。タダのサービスにはタダである理由があるのだ。

 しかし、そのフィルターバブルの何が悪いのだろうか。私たちにとって関心のある情報だけが流れることは、むしろ効率的で良いことなのではないのか、と思う人も多いかもしれない。そのような疑問に対し、平さんは「隣の人がどんな情報に接しているのかを知らず、自分が見ている情報が世界の全部だと思い込んでしまうと、民主主義が成り立たなくなってしまう危険性があります」と平さんは前かがみになりながら熱弁する。「民主主義とは様々な立場の人が情報を共有し、議論を通じて共通の土台や理解を作ることで初めて成立する。情報の共有ができず、相手が何を考えているのか関心もなく、また分からないとなると会話が成立しない。そうするとお互いを理解し歩み寄る姿勢が見られなくなる。これは非常に怖い状況です」と続ける。インターネットサービスによってピンポイントで提供される、自分の意見に合う情報や関心のある情報のみを受け取ってしまうと、どうしても視野が狭くなってしまう、ということだ。

 まして、フィルターバブルの存在に気づいていないがゆえに、自分の受け取る情報がすべてだと勘違いしてしまうことが問題だと平さんは強調する。実際、東京の学校でアンケートをとり、「人によってインターネットでの検索結果が違うことを知っていますか」と尋ねたところ、35人中28人は「知らない」と答えた。こうした「情報のタコツボ化」という問題が生じていることを知らないと、対策もとりようがない。

 「フィルターバブル」による情報のタコツボ化は、避けることはできるのか。それは、「サービス設定を変えることで、フィルターを外すことも可能」と平さんはいう。「ただ、アルゴリズムを変えるための設定はパソコンの非常にわかりにくいところにあり、ある程度の知識がないと設定を変えることはできない。ただ、自分が利用するサービスがどういう仕組みなのかを理解した上で、自分の好みや考え方と違う情報を意識的に集めるようにすることで、『フィルターバブル』の外側に出ることは可能です」と平さんは真剣な眼差しで訴えた。 「民主主義」は一般人にとって、まして高校生にとっては、掴もうとしても掴みようがない、ふわっとした概念のように感じられる。しかし、根本的には、自分の立場とは違った様々な意見を聞くことから始まるのではないか。意識さえすれば、自分の「フィルターバブル」の外の情報は私たちの手の届く範囲にある。インターネットが民主主義の敵となるか、味方となるか。それはユーザーの肩にのしかかっている。

カテゴリー
社会 IT

変わりゆくパーソナル・コンピューティング

前田 佳菜絵(16)

 「パソコンを使いこなせていない人」と聞くと、多くの人が若いころにパソコンを使っていなかった中高年の人を想像するかもしれない。しかし、最近ではスマートフォンの普及に伴い「パソコンを使いこなせていない若者」が増えているという。NECパーソナルコンピュータ株式会社が2016年12月に大学生に実施したアンケート調査によると、大学生の約7割が自分のパソコンスキルに自信がないという。

NECパーソナルコンピュータ株式会社で鈴木正義広報部長

 NECパーソナルコンピュータ株式会社で鈴木正義広報部長に話を聞いた。パソコンに苦手意識を抱いている若者が増えていることについて「スマートフォンの普及と関係している。今の若者はいわゆる『デジタルネイティブ』でSNSなどは使いこなせているが、新入社員は案外パソコンを使いこなせていない」といい、また採用担当者の6割がそれを感じていると鈴木氏は語った。同社は今年、女子大学生の意見を取り入れた新型ノートパソコンを発売した。商品のセールスポイントについて鈴木氏は「大きさ・バッテリー・重さ」の3つだと説明する。パソコン自体の機能ではなく上記の点を従来のパソコンより改善した理由について、鈴木氏は「パソコンスキルを上げるために一番効果的な方法は、パソコンを使う時間を長く取ることだ。より長い時間パソコンを使ってもらえるように、また大学生などが運びやすいような製品にした」「パソコンの中身を変えてしまったらほかのパソコンを使うときに操作しにくくなってしまうため、あえて中身はほかのモデルと同じにした」と話した。さらに、「パソコンからタブレット端末へと形は変わっても、コンピューターを使うという本質は変わらない」という理由で、タブレット端末の普及はNECにとって脅威では全くないと鈴木氏は言う。しかしその一方で「子どもへのIT教育は今や国策になっているから、そこではパソコンが必要になるだろう。今は10代のパソコン所有率が低いが、これからは1人1台パソコンを持つ時代が来るのではないか」「NECも子ども向けにプログラミング教室を行っている。プログラミングは論理的思考力をはぐくむためにも大切だ」と、パソコンから学べることの大切さについても強調した。最後に鈴木氏は「パソコンそのものの操作形態は変わらないから、どんどんパソコンに触れて慣れていってほしい」と改めて希望を表明した。

マイクロソフトの岡部一志コーポレーションコミュニケーション本部長
マイクロソフトの岡部一志コーポレーションコミュニケーション本部長

 一方、日本マイクロソフト株式会社コーポレートコミュニケーション本部の岡部一志本部長は「個人がコンピューティングする『パーソナルコンピューティング』という本質は変わっていないが、そのデバイスや使っているアプリが変わっている」「今の若者は、例えばキーボードのみならずタッチパネルで指で操作することも標準搭載されている、今までより進化したパソコンを使っている」と話す。そして、若者がパソコンに苦手意識を抱いているのではないかという質問に対して、「学生時代に最新型のパソコンを使っていた人が、就職してから古いタイプのパソコンを使わなければいけなくなった時に戸惑うのではないか」と答えた。また、「メールを送付する際の表現や表計算ソフトから内容を分析すること、プレゼンテーションの仕方などができない若者も多い」とも岡部氏はいう。そして「例えばパソコンとスマートフォンの間で連携させた機能や使い方を増やしていくなどといったことが、これからは必要ではないかと提案した。

 また、ある大手商社人事部に新入社員のパソコン使用状況についてメールで質問してみた。その会社は採用段階でパソコンのスキルは見ず、内定者研修の一環でパソコンスキルについて学ぶ機会があるが基本的には仕事をしながら身に着けていくそうだ。入社後はメールをする機会がどの部署でも多く、その時はタッチパネルとしては使うことができない一般的なノートパソコンを使うという。 今回の取材で、「若者はパソコン操作に慣れるべき」などといった課題が明らかになった。しかし、まずはパソコンとスマートフォンの間の機能の落差を減らす、個人が使用するパソコンと企業がオフィスに設置するパソコンのモデルをそろえる必要がありそうだ。「パーソナルコンピューティング」の形が変化する中でパソコン利用者たちも足並みをそろえてコンピューティングに関わることが望まれる。

カテゴリー
社会 IT

SNSの危険性~犯罪に巻き込まれないために

SNSの危険性~犯罪に巻き込まれないために
2015/02/01                  前田 佳菜絵(14)

  いま「LINE」や「Facebook」、「Twitter」などのソーシャル・ネットワーキング・サービス(インターネット上のコミュニティー型のサービス、以下SNS)が多くの人に利用されている。しかし、2013年の「三鷹ストーカー殺人事件」のようにSNSがきっかけで多くの事件が発生し、またそれらに中高生が多く巻き込まれているのも事実だ。安全に楽しくSNSを利用するには、どうしたらいいのだろうか。

 実際にSNSを利用している中高生にアンケートをとってみた。まず、使っているSNSの種類を聞くと、「LINE」や「Facebook」、「Twitter」や「Skype」、さらには「instagram」や「vine」など多くの種類のSNSの名前が挙がった。それらの多くが連絡手段として、また情報の共有のために使われていることもアンケートから分かった。SNSで事件に巻き込まれないために行っている対策を聞くと、アンケートをとった中高生は全員が何らかの対策をとっていて、その内容は、フィルタリングや公開範囲の設定、個人情報や顔写真は載せない、大勢の人が閲覧できるところにはコメントを残さないなどだった。また、自身がSNS関連の事件に巻き込まれた人はいなかったが、友人が「Twitter」のアカウントのなりすましの被害にあったという人もいた。

警視庁生活安全部管理官少年育成課課長代理(少年育成担当)の古郷氏郎警視と警視庁生活安全部少年育成課学校地域係長の山崎広行警部
左から山崎警部、古郷警視、山本警部

 アンケートの結果を踏まえ、警視庁生活安全部少年育成課へ取材を行った。警視庁生活安全部管理官少年育成課学校地域係長の山崎広行警部によると、特にコミュニティーサイトに起因して犯罪被害にあった児童は、平成21年以降は全国で毎年1000人を超えていて、今年(2014年)の上半期だけでも698人だという。その中のほとんどは中高生の年齢の児童だ。今では、携帯電話かスマートフォンを所持している中高生のうち中学生の約50%、高校生の約80%がスマートフォンを所持しているという。

中高生が巻き込まれたSNS関連事件の例として警視庁生活安全部管理官少年育成課長代理の古郷氏郎警視は「スマートフォンなどで見知らぬ人と出会いメールなどで個人情報を流出し、性的被害にあったり恐喝される犯罪がある。特に中学生、高校生になるといろいろな人とメールをするから、その点を気をつけないといけない」と指摘した。 古郷警視は「フィルタリングの説明は、必ず携帯電話の購入の際にするように通信会社に働きかけている。スマートフォンでは携帯電話回線の他に無線LAN回線のフィルタリングも必要だから、その説明もするよう求めている」と語る。ただし、携帯電話に慣れると他の機能を使いたくなってフィルタリングを外してしまい、そこで犯罪被害に遭うケースがあるため注意しないといけないようだ。その証拠にフィルタリングの利用率は中学生で約61%、高校生で約49%だという。

また、「家庭や学校で、携帯電話を購入した際に話し合って、携帯電話の使い方に関するルールを作ってほしい。自分の身を守るためにも大切だ」とも古郷警視は語る。SNSの危険性を尋ねると、「相手が見えないから、相手がいい人ばかりとは限らない。いい人なのか悪い人なのかの判断ができない。相手は自分の悪いところを言わないから、どうしても相手のことを信用してしまう。さらに、インターネット上に載せた写真からもGPSで位置情報が分かってしまうから、そこにも注意しなければならない」と古郷警視は答えた。

 警視庁が行っているSNS関連の犯罪被害対策については、学校に出向いて(要確認)「サイバー犯罪対策教室」を開き、事件の事例を紹介し啓発活動をするほか、その際サイバー犯罪対策課が作成するDVDでトラブル事例を紹介し注意を促す活動をしているそうだ。このDVDは警視庁のホームページで私たちも見ることができる。SNS関連の犯罪被害対策についてについて古郷警視は「各学校において概ね年に1回は教室をやっている。。薬物乱用以外の内容で警視庁が行った教室は、2013年は東京都内だけでも小学校で1815回、中学校で379回、高校で115回行った。主に学校側からの要請に基づいて行っており、DVDを使ったサイバー犯罪対策教室など、話題性のあるものが一番反響が大きい」と語った。他には、「サイバー補導」を古郷氏は挙げる。「サイバー補導」とは、インターネット上で援助交際等の書き込みをしている子どもとメールでやり取りをした後に、実際に接触して注意することだという。

 警視庁や通信会社は、新しいタイプの犯罪、巧妙な手口の犯罪についても研究、対策を行っている。古郷警視は最後に、「相談することの重要さ」を訴えた。「インターネット上の見知らぬ人から、一緒に会ったり写真を送ったりするよう誘われたら、はっきり断りブロックするように。もし被害に遭いそうになっても誰にも言わなかったら被害に遭ってしまう。すぐに家族や警視庁に相談するように」と語った。警視庁の「ヤング・テレホンコーナー」(03-3580-4970)ならば、名前や住所を言わなくても相談に乗ってくれるという。 「三鷹ストーカー殺人事件」も、フィルタリングなどの対策をしていたら、SNSの危険性をもっと理解していたら、また家族や警視庁に早い段階で相談していたら起こらなかった悲劇かもしれない。もっとSNSの危険性の理解が社会に広まり、もう悲劇が繰り返されないことを願ってやまない。

カテゴリー
社会 IT

まず相談!!~SNSの危険性~


2015/02/01                  三好 恵瑠(13)

  最近、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)関連の事件の話をニュースでよく耳にする。今は3DS、 iPhone、iPad、iPod、Walkmanの一部の機種でもSNSを使うことができる。SNSが多くつかわれる今日、どうしたらトラブルに巻き込まれずにすむのだろうか。その方法をさぐるために事件を扱う警視庁に取材した。

警視庁生活安全部

私たちはSNS関連の事件について知っていることはあまり多くない。そこで、中高生が被害にあった事件の傾向や相談、SNSの危険性や対策についての質問をぶつけてみた。答えてくれたのは警視庁生活安全部管理官少年育成課課長代理(少年育成担当)の古郷氏郎警視と警視庁生活安全部少年育成課学校地域係長の山崎広行警部だ。山崎警部は学校で非行・被害防止教室を開くなどの活動をしている部署に所属している。

警視庁の統計によれば、SNS関連の事件の被害児童数、特にコミュニティーサイトを通じたものは平成21年以降毎年1000人を超えているという。一番近い統計は平成26年上半期(1月~6月)のもので、全国の18歳以下の児童(ほとんどが中高生)698人が被害にあっている。その半数が青少年保護育成条例違反にあたり、「性」に関するものだと山崎警部は言う。そのほかワンクリック詐欺、メール上で知り合った人に個人情報を漏らしてしまったことによる恐喝などもある。これらを防ぐためには安易に個人情報を漏らさないことや、知らない人からのメールに気をつけることが大切だという。ストーカー事件にあうこともあり、「被害にあったらまず相談することが被害を大きくしないためには大切だ」と古郷警視は語った。

警視庁が考えるSNSの危険性やその使い方、行っている対策についても聞いてみた。
「SNSの危険性は相手が見えないことだ」と古郷警視は言う。SNSなどのコミュニティーサイトはネット上のつながりなので相手のことがわからない。相手がいい人ばかりだとは限らない。例えば、あるコミュニティーサイトに写真を投稿したとする。驚いたことにその写真から位置情報がわかり、自分の自宅等を追跡することができるのだ。そこからストーカー事件などにつながることもある。

 SNSの望ましい使い方には2つあるという。ひとつはフィルタリングだ。これは、携帯電話会社、本人、両親が関係することだと古郷警視は指摘する。フィルタリングは、携帯回線と無線LANの2つがある。最初はフィルタリングを皆つけているが、慣れてくるとはずしてしまうという。これを安易にははずさないことも大切なことらしい。二つ目は、家庭内や学校で話しあってルールを作りそれを守ることだという。

 古郷警視によれば警視庁が行っている対策は1つとして学校において概ね年に1回行っている教室がある。 警視庁のOBがスクールサポーターとして非行防止教室を行っている。その中で警視庁が製作したDVDを見せ、事例を教えたり、フィルタリングやルール作りの必要性を教える。児童・生徒自身に自分を守る方法を身につけさせることが目標だという。その他にも、サイバー補導というものがあり、インターネットの掲示板などに援助交際の書き込みをする子どもを見つけ、実際に会って注意をするというものもあるという。

 今回の取材で警視庁の担当者が繰り返し強調したことがある。それは、「早めに相談する」ということだ。相談する相手は、もし嫌だったら親でなくてもかまわない。そのために、警視庁ではヤングテレホンコーナーを設置している。匿名で相談することができ、しっかりと警察がアドバイスや捜査してくれるという。(相談電話番号は03-3580-4970)今日、SNS無しでは生活が成り立たなくなりつつある。みんなが有効活用できればとても便利で居心地のよい世の中になるのではないだろうか。しかし、SNSにはこの記事で伝えたようにたくさんの危険性がまだまだ潜んでいるし予防策を覚えねばならない。私たち子どもは安全にSNSを利用できる日が来ることを待ち望んでいる。

カテゴリー
社会 IT

「さわれる検索」でみえたこと

高橋 優香(16)

  昨年、ヤフー株式会社が新しいプロジェクト「さわれる検索」を立ち上げた。検索がさわれるとはどのようなことなのかを調べてみた。

「さわれる検索」は3Dプリンターとインターネットを組み合わせた構造になっていて、まず音声入力でキーワードを検索し、3Dデータベースにアクセス、最後に3Dデータをプリントアウト(立体化)するという手順で機能する。ヤフーはこの「さわれる検索」を筑波大学に寄贈した。

実際に設置されている筑波大学附属視覚特別支援学校を訪問し、高校三年生の大島康宏さんに話を聞いた。大島さんは目が不自由だが、「さわれる検索」によって「想像していなかったものを手で触ることができ、形を認識しやすくなった」と語る。今までは立体の模型を購入したり、先生が手作りで作っていたのだが、「さわれる検索」の開発により実物の模型を機械で作ることが可能になった。動物の模型など立体のものが簡単に出てくるのは画期的で、形を理解する手間が以前と比べて短時間で可能になった。

大島康宏くんに取材

しかし利点ばかりではない。作られたモノの手触りがすべて同じであることや縮尺が表示されないなど改善してほしい点はまだまだあるという。また、3Dデータで作れるバリエーションの数には限りがあり、検索物によっては例えば台風や空気などといった形では表せないものをプリントアウトすることができない場合がある。このような場合には、「データを必要としている生徒がいます」といった通知がインターネットを介してヤフー側に伝わり、ヤフーがそのデータをYahoo!のネット上で募集する作業が行われる。こどもたちは「さわれる検索」のモニターの役割も果たしていると言える。

さわれる検索の開発者でヤフー株式会社マーケティングソリューションカンパニーのクリエーティブマネージャーである内田伸哉氏は、「目の不自由なこどもたちに検索結果を音声で表すことができないかと思い始め、最終的に『さわれる検索」を作った」と言う。内田氏は事業の企画を立てる時に企画案を100~200個も考えるそうだ。なぜ「さわれる検索」のような新しい企画がたくさん浮かぶのかを尋ねると「失敗したものを改良して新しいものを作る行為を繰り返しているうちにたくさんの企画が生まれ、それらをかぶらないように整理していく。人が今までやったことがない方法で人を喜ばせ、世の中の人があっと驚くようなものを作ってみたい」と充実した表情で答えてくれた。

ヤフーのプロジェクトはすでにことし3月で終了したが、筑波大学附属視覚特別支援学校の星祐子副校長によると、「さわれる検索」はこどもたちの声によってその後も進化し続けている。受け継いだのは文部科学省委託事業の「支援機器等教材を活用した指導方法充実事業」だ。今年度と来年度にわたって「さわれる検索」システムに入っているデータと、こどもたちが欲しがっているデータをデータベース化することを計画している。星副校長は「さわれる検索」について、「いろいろな取り組みの延長線上として「さわれる検索」が存在するのであり、いきなり出てきたわけではない」と語る。インターネット企業、検索技術者、プリンター設計者、大学の研究者、視覚障害教育の先生、ユーザーであるこどもたちが様々なアイデアを出し合った結果ではないだろうか。「さわれる検索」をもとに、より改善した装置が普及し、小さなこどもでも使えるような実用的な支援マシンが増えてほしいと願う。

カテゴリー
社会 IT

「さわれる検索」って何?

村上 類 (16)

  昨年、ヤフージャパンが「さわれる検索」を開発した。ヤフージャパンは日本人の多くの人に利用されている検索エンジンの一つだ。しかし、この「さわれる検索」は名前の通り、ただ検索するだけではなく視覚障害の音声検索によって認識されたデータを3Dプリンターで出力する。そして作ったものをさわって形を認識することが出来る、検索と3Dプリンターを融合させた今までにない画期的なコンセプトだ。

ヤフー株式会社マーケティングソリューションカンパニーの内田伸哉氏

3Dプリンターが世の中になじみ始めた今、実際に活用されている例の一つである「さわれる検索」はなぜ生まれ、また実際に利用者の視覚障害者の人たちは何を思うのか。

まず私たちは「さわれる検索」のプロジェクト責任者であるヤフー株式会社マーケティングソリューションカンパニーの内田伸哉氏に取材をした。そもそも「さわれる検索」誕生の発端はヤフージャパンがインターネットの未来を示す必要があるという使命感からだと内田氏は話す。現在インターネットの検索では情報を「見る」・「聞く」はできるが、五感の中の「触る」ことはできない。内田氏は、そのことが原因で困っている人は目が見えない人であると気付いた。また、「誰も考えたり作ったことがないものを作ったり、世の中の人が驚いて、喜ぶものを作ることが仕事のやりがいにもつながる」と語った。そして「さわれる検索」を開発したことで、目が見える自分では気づかない発見があったそうだ。例えば実際に使用した生徒から出た要望は、「蚊」や「スカイツリー」のように小さすぎたり、大きすぎて触れないものや、実物をさわることができない「竜巻」だった。

Yahoo! には社会貢献を簡単にすることが出来る仕組みがあり、それを活用して「○○の3Dデータを求めています」と出し、様々な企業や団体などからデータを提供してもらってきたことで、多くのものの形を3Dプリンターで出力することができるようになったそうだ。

「さわれる検索」によって想定していない発想がつぎつぎ寄せられ、データの提供により、ますます健常者の人との形に対する認識のギャップが埋められるようになったと感じていると内田氏は言う。世界に負けない技術が日本にあるから、ヤフーがいままでにやったり、見たりしたことのないものを世の中の課題を解決する検索エンジンをこれからは作っていきたいと将来展望を語った。

では実際に「さわれる検索」を使った生徒はどう感じているのだろうか。筑波大学附属視覚特別支援学校高等部3年生の大島康宏さん(18)に取材をした。

 大島さんは立体的な形が簡単にできるのは画期的だと思ったことが「さわれる検索」を使用して率直に感じたことだそうだ。今までは立体のものは学校の授業で使ったことはあるものの、先生たちが発砲スチロールや紙粘土などで時間をかけて作っていたため、時間がかなり短縮されている。中でも蚊はさわれる検索で作ってさわって一番驚いたものだと大島さんは話す。小さすぎて普段はさわれない蚊などは身近なもので一番おもしろいと感じたそうだ。そして蚊の羽の向きや脚の数なども実際に触ってわかったそうだ。これからは「さわれる検索」などで街並みの模型などを作れば、障害者の世界が広がって出かけやすくなるという。

星副校長が「さわれる検索」を説明

だが、「さわれる検索」には改善してほしい点もあると大島さんは語った。大島さんは現在高等部に通っているが「さわれる検索」は主に小学生が利用しているため、実は先生に紹介してもらうまで自分の学校に機械があることを知らなかったそうだ。それに加え、例えば蝶一つとっても、飛んでいる蝶と花に止まっている蝶では羽の広げ方が違うなどバリエーションが少なく対応できていないところもある。また、実物の大きさの縮小率が提示されないため、比較ができない。例えば恐竜とネコが同じ大きさになっていたりするそうだ。それに加えYahoo! のホームページにある「さわれる検索のデータ募集」も終了してしまったので、データの蓄積が限られてしまったそうだ。

 しかし星祐子副校長によると、当校では、今年度と来年度(予定)、文部科学省の受託を受け、「支援機器等教材を活用した指導方法充実事業」に取り組んでいる。日本全国の視覚障害者や団体からデータのリクエストを募集し、それらのリクエスト等も参考にしながら、3Dデータをデータベース化して公開することにより「さわれる検索」のアプリケーションをダウンロードしたパソコンと3Dプリンターさえあれば誰でも多くのデータから自分が欲しいものの形を作れるようになっていくことを検討しているそうだ。これにより動物の細かい動きから物理の電磁波の仕組みまでを3Dプリンターによって再現することが可能になっていくのではないだろうかと大島さんは語った。

 「さわれる検索」と他の情報をうまく組み合わせることによって視覚障害者にとっても生活で生かしやすいものになるのではないだろうかと大島さんは話す。3Dプリンターによって、視覚障害者が見られなかった形がさわることによってわかるようになったと、それだけを聞くとメリットばかりのように感じるが、障害者の視点に立った政策や事業がこれからも増えていくことを期待する。

カテゴリー
社会 IT

VOCALOID™という文化


2014/10/04                 坂本 光央(11)

「初音ミク」のソフトウェア

   読者の皆さんは、VOCALOID(ボーカロイド)というものを知っているだろうか。歌声の合成技術の一つで、VOCALOID楽曲を作るためのソフトウェアにも使われている。VOCALOIDという名前はVOCALOID小説などで聞いたことがあったり、ニコニコ動画でVOCALOID楽曲の曲名を目にしたことがある、という人もいるかもしれない。
   具体的にはどのようなものなのか。VOCALOIDソフト発売元の一つであるクリプトン・フューチャー・メディア株式会社の広報担当 門野 亜由美氏、ニコニコ動画を運営している(株)ドワンゴ戦略的ETC事業部ユーザーマーケティング部クリエイティブプロデューサーの 阿部 大護氏、そしてVOCALOIDを開発したヤマハ株式会社 事業開発部 yamaha+推進室 VOCALOIDプロジェクト リーダー 剣持 秀紀氏に取材した。

ボーカロイド開発者へ取材

   そもそもVOCALOIDとは、はじめにも書いたように、ヤマハ株式会社が開発した歌声合成技術、そしてその技術の応用ソフトウェアの総称である。歌声は、実際の歌手の声をもとに作られた「歌声ライブラリ」とよばれる声のデータ―ベースをもとに合成している。この歌声ライブラリを変えることによって「初音ミク」「鏡音リン」などVOCALOIDキャラクターの声で歌わせることができる。さらに歌声ライブラリと、曲を打ち込む専用のVOCALOIDソフトウェアを使って曲を作ることができる。

門野氏によると、初めて日本語の歌声ライブラリ入りのVOCALOIDソフトウェアが発売されたのは2004年、「MEIKO」というソフトウェアだった。その後、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社では「KAITO」「初音ミク」などを発売していったという。このソフトウェアを使った楽曲の中で有名なのは昨年から今年にかけて放映されていたCMで使われた初音ミクの楽曲「千本桜」だろう。

(株)ドワンゴ社へ取材

   VOCALOIDを作った理由を剣持氏に尋ねると、「いろいろな楽器があり、コンピューターのなかに音源があったりはしたが、歌声だけは実際の歌手を呼ばなければならなかった」からだそうだ。

   阿部氏によると、 VOCALOID楽曲がニコニコ動画で流行り始めた時期は、2008年の半ばから2009年にかけてで、当時から初音ミクの楽曲は一番多かったそうだ。 また、現在のVOCALOID楽曲は、J-POPなどのカバー曲はほとんどなく、VOCALOIDのオリジナル曲、またそのカバー(既存曲を歌い手が歌ったものなど)がほとんどだという。

   ニコニコ動画でのボーカロイド楽曲の人気ポイントを質問すると、「一つ目は一つの動画を映像も声も全て自分で創ることができること、二つ目はキャラクターの人気で興味を持つ人が増えて、自分たちの思うままに想像して創ることができる二次創作(VOCALOID小説など)の現象が起きたところが人気のポイントだったのではないか」と話す。

クリンプトン社へスカイプ取材

   剣持氏に「VOCALOIDソフトを使った曲が最近増えてきているが何が魅力なのか」と聞くと、「いくつかあるが、人間の声のようでいて少し機械的なところ、また今までの常識にとらわれないところではないか」という。
 
   VOCALOIDという技術は、これからどのように進化していくのだろうか。剣持氏は「どんどん人間の声に近づけていきたい、完全な人間の声にはならないが、完全な人間の声ではないところがまた新しい表現になるのではないか」と語る。

  現在発売されている最新のVOCALOIDソフトはVOCALOID3で、このソフトでは、それ以前にはできなかった伴奏をつけることができるようになった。またiPadなどで楽しむことができる「iVOCALOID」や、自動作曲機能・ボカロデューサーを使った「ボカロネット」というものもある。

  「VOCALOID」という一つの新しい文化が、これからどのように躍進するのか、日本や世界の映像と音楽にどのように変化をもたらしていくのかを見守りたい。
※VOCALOID、ボカロネット、ボカロデューサーは、ヤマハ株式会社の登録商標または商標です。

カテゴリー
IT 座談会

LINE知っている?

出席者:毛利美穂(17)、米山菜子(16)、持丸朋子(18)、小川真央(18)
2013/2/11

全世界で1億人以上、日本でも4000万人以上のユーザーが登録するコミュニケーションサービス「LINE」。緑のアイコンをタップして、液晶画面を見つめる子どもの姿に「何をやっているのか?」と思う親もいるだろう。ネットいじめや「出会い系」など、SNSの危険性も心配である。LINEの子どもたちの利用実態について、高校生記者4人が話し合った。高度な情報リテラシーと、柔軟な活用方法を、子どもたちは実践で培っているようだ。

LINEとは

美穂:LINE というのは主に携帯で使用できるアプリケーションのことで、トークと無料電話ができて、スタンプもダウンロードして、有料と無料で使えます。
朋子:あと、LINEはスマートフォンだけでなく、普通の携帯電話やパソコンからも使用できるので、主に携帯、スマートフォン、パソコンの3つから使用ができます。
菜子:通信料しかかからず、通話もトークもすべて無料となります。

■始めたきっかけ

美穂:私は二年前に普通の携帯からスマートフォンに変えた時に、アプリケーションをダウンロードして使用を始めました。ほぼ毎日していて、使っている相手は友人と家族と習い事の先生です。
菜子:私がLINEを始めたきっかけは、テレビでCMをやっていてダウンロードしてみました。そのときは全然友だちは誰もやってなかったんですけど、だんだんみんながスマートフォンに変えるにつれて友だちが増えていって、今は一週間のうち三日くらい使っています。使っている相手は友人や家族、また小学校の時のなかなか会えない昔の友だちとかと使用しています。
朋子:私は去年の夏にアメリカの一年の留学から帰ってきて、まず友だちがLINEをしていることに気づき、そこでまだ普通の携帯電話だったのでパソコンでLINEを始めました。そのあと9月にスマートフォンに変えてから、より多くLINEを使用するようになりました。パソコンの時はいちいちパソコンを開かなければいけなかったのであまり使用していなかったのですが、スマートフォンに変えてからは多くの友だちが使用しているのと手軽にできるので毎日LINEをしています。
真央:LINEを始めたきっかけは、友人に勧められてダウンロードしました。始めたのは半年前でまだ始めたばっかりなのですが、最近ではほぼ毎日使用しています。使用している相手は友人、家族、先輩、後輩ともしています。

■LINEの良い点

美穂:LINEはすごく手軽に打てるのでとても流行っています。送信ボタンを一回押すだけで、すぐ上の行に上がっていくので見やすいです。
菜子: チャットのようになっていて 見やすいので、 大勢いる部活の高校三学年みんなで情報を交換する場ともなっています。
朋子:あとデメリットにもなりますが、既読といって相手がメッセージを読んだら「既読」というよう に表示されるので、相手が読んだことを確認できる点も特徴だと思います。
真央:LINEではグループを作成できるので、複数の相手に伝えたいことが伝えられます。一斉送信よりも気軽にできるので便利だと思います。
菜子:企業のアカウントもあるので、企業やタレントがメッセージを送り、自分たちを売り込む 場ともなっています。また企業がスタンプを作って、それも広告の場となっています。
美穂:そのスタンプを作ってアプリケーションに入れるっていうのは企業がすごく大金を払ってやっているので、かなりの宣伝力になっている のだと思います。
朋子:LINEは気軽にできるという点で、今まであまり連絡がつかなかった人とも連絡をとることができるので、コミュニケーションの場をより増やすことにつながると思います。
美穂:電話帳に入っている人が全部LINEの友だち上に出てくるので、すごく気軽にできるし、今までメールアドレスが変わっ てわからなかった人もLINE上だと出てくるっていうのが利点だと思います。

朋子:逆に見つけられたくない相手というか、連絡を取るのはできたら避けたいっていう人の連絡先も出てきちゃうことについてどう思いますか?
美穂: 私はそういう人をブロックしています。 、ブロックすると相手は自分がブロックされているってわからない けれど、自分のところには出てこなくなる。 相手も、既読がつかないから 「読まれてないから返事が来ないんだ」と思うのだと 思います。
菜子:他にも、もともとの設定で、携帯の電話帳から勝手にLINEの友だち欄に載らないように設定したり、 IDで検索されないようにできるなどの設定があります。
真央:その電話帳をLINEのアプリに提供するのに、承認せずに電話帳の検索機能を拒否することができると思います。私はそれを使っていないので、連絡を取りたい相手に対してLINEのIDを個人個人に聞いています。

LINEの問題点

美穂:デメリットは 、連絡をするのが簡単すぎるので、あまり意味のないことでも話が膨らんで返信がすごく大変になってしまうことだと思います。
菜子:学校の保護者会でも、子供たちがLINEに夢中で勉強に集中できなくて心配だという声があがっています。
真央:LINEでは感情を伝えるスタンプが存在するので、文字を打つ機会が減っていると思います。
朋子: 手軽さというのが裏目に出て、長時間の使用を無意識的に続けてしまうので、その点では問題だと思います。
美穂:学校の保護者会で、「ID検索っていうのをできないようにしてください」 と言われているそうです 。出会い系サイトのように使用する人が適当に打ったIDが、偶然自分のもので 、トークが来ると出会い系のようになってしまう こともあります。
菜子:私の学校ではクラスLINEと いって、同じクラスの子がほぼ全員入っているグループがほとんどのクラスにあるんですが、そのクラスLINEで、仲間内で少し浮いてる子を一人だけ入れさせないようにしているグループがあって、それが問題になったクラスがあります。
真央:他の問題点として、自分が関係していない場合でも、所属しているグループの会話の内容が届いてしまうので、それで時間の無駄ができると思います。

■他のSNSとの比較

菜子:他のSNSに比べてLINEが違うところはなんだと思いますか?
美穂:昔流行ったFacebookなどと違う点はまず用途が違うと思います。私の今の使い方 は、
Facebookは写真を共有する場、 LINEはトークをする場として、 二つをうまく使い分けています。
真央:FacebookmixiなどのSNSと違う点は、LINEは承認を相手が自由にできるのですが、Facebookmixiはお互い承認しあわないと一方的にどちらかが登録するということは起きない点です。
朋子:LINEの他のSNSと違う点は、本当に必要な時にしか基本的に使わない点だと思います。Facebookmixiだと、他の友だちがつぶやいた、自分に関係のないことが流れてくるのに対して、LINEは友だちとの1対1、または自分対他の友だちのグループっていうふうに本当の友だちじゃないと基本的に使わない点が大きく違うと思います。
美穂:mixiとかFacebookも、やっぱりつぶやきが流れてきて見ているんですけど、LINEは完全にメールに代わる機能だと思っていて、本当にメールと同じように1対1とか1対多数、複数送信と同じ機能なので、全然違うものだと思います。
美穂:カカオトークcommLINEだとcommが一番音質が良いという評価なのですが、それでもLINEを使う理由ってなんですか?
真央:その前に質問いいですか? commカカオトークLINEってそれぞれどういう特徴があるんですか?
美穂:commは一番電話の音質が良いのですが、 スタンプの数はあまり多くないし、表示画面も見やすくないけれど、LINEカカオトークが流行しているので便乗して、新しくできたものです。
菜子:当初はLINEを使っていて、一度カカオトークcommを入れてみましたが、最初に見て思ったのは、「スタンプがかわいくない」です 。LINEを使っている理由は 、スタンプをかなり使っているから で、そのスタンプがかわいくないカカオトークcommはあまり使わず、今はアプリを消してしまいました。
朋子:私はcommはやっていないのですが、LINEカカオトークをやっています。圧倒的に使用している友だちの数が多いので、LINEを頻繁に使用しています。LINEカカオトークも両方とも勝手にアドレス帳に入っている友だちのリストが出てくるんですが、その数がLINEの方が断然多く、より多くの友だちと連絡を取れるのでLINEを多く使用しています。
真央:私はカカオトークcommを使用していないので、両方の音質がどのようなものかわからないのですが、LINEは確かに音質が悪く、友人と連絡を取る際にいつも聞きづらいと思っています。なので、LINEは今後普及していくにあたって、音質を改善していくことが必要だと思います。
菜子:LINEでは複数の友だちと通話をすることはできないのですが、カカオトークではそれができるらしいです。なのでカカオトークを使っているという友人も多くいます。また、commのデメリットとして、LINEやカカオトークはアクセス制限のかかっている友だちは使えなかったのに対して、commはアクセス制限にひっかからないという点で不安を感じました。
朋子:私もLINEは複数での電話ができないので、複数で電話が必要な場合にはカカオトーク、メッセージの場合にはLINEというふうに使い分けをしています。
美穂:私の友人でも電話とLINEのトークで使い分けている人がすごく多くて、やっぱりカカオトークよりLINEの方が企業がすごく入ってきているし、クーポンも取れるので使用している人が多いです。
真央:LINEの大きな特徴である既読についてはみなさんどう思いますか? 
朋子:私は相手がメッセージを読んだということを知らせる点でとてもいいと思います。メールだと実際読んでいても返信が遅くなってしまって相手がいつ読んだのかとかがわからないので、その点で既読のシステムはいいと思います。ただ自分が忙しい時とかでどうでもいいような内容のメッセージを読んでしまうと、その場で返信しなきゃいけないというプレッシャーがかかってしまうので、その点ではちょっと面倒だと思います。
菜子:実際に私の友人で既読が付いているのに、返信が来ないといって怒る子がいます。それによって新たなトラブルも生まれています。
美穂:既読のメリットとして、震災での生存確認のようなものにもなるし、やはり誰が読んで誰が読んでいないのかっていうのが、グループ内で人数だけですけどわかるので、みんなに伝わっているかという確認が取れると思います。デメリットだと読んでしまうと返さなきゃいけないっていうプレッシャーになってしまうので、忙しい中で大変なことになってしまいます。
真央:LINEの既読の機能については、確かに誰が読んだか読んでいないかということが明確にわかるのでいい点でもありますが、返信しなければならないという責任感に追われるので既読という機能については悪い点もあると思います。
美穂:でもやっぱり既読っていうのはLINEの特徴だと思うので、これからもあってほしいなと私は思います。
菜子:LINEが既読の制度をつけたことによって、Facebookなどでも既読の制度がつきました。このことから、LINEの既読の制度はかなり評判がいいということがわかると思います。

■LINEは電子メールに代わる!

菜子:LINEは今流行っているだけで、今後は消えていくと思いますか?
真央:LINEは今後継続して流行していくと思います。私は今まで、新年の挨拶にメールを友人からいただいてたのですが、今年は大多数がLINEであけましておめでとうを送ってきました。やはり人間は気軽な方に魅力を感じると思うのでそういったメールもLINEを利用する機会が今後どんどん増えていくと思います。
朋子:LINEが気軽で今これだけ普及しているということは、かなり大きなメリットがあるからだと思います。なのでLINEはこのまま継続して普及していくと思います。ただ、LINEはまだ一つのアプリでしかないので、この後簡単に消えていくこともできると思うので、LINEの機能がスマートフォンに基から付くくらいに大きくなったら、その後もずっと続いていくような気がします。
菜子:私は今後携帯にもともと付いているメールがLINEのようになっていくのではないかと思います。
美穂:commとかカカオトークとか他のLINEと同じような機能もあるので、どれが生き残るかっていうと今一番利用者が多いLINEが生き残っていくし、企業も力を入れているので強いと思います。

■大震災時の連絡手段
美穂:LINEは3.11の震災の後に新たな連絡手段として既読の機能もあり、実際読んだかがわかるし、ネット回線を使うことによって電話の回線などの混雑を防ぐこともできるということで作られたのですが、皆さんはまたもし3.11のような大きな震災があった場合どのSNSを連絡手段として使うと思いますか?
菜子:私はまずLINEで送って、既読が付かなければもとから携帯についているメールを使用すると思います。なぜならもとから付いているメールは一度違う機関に送られてから相手に送られるので、その場ですぐ相手に届かないとしても最終的には必ず届くので生存確認としては使えると思います。
美穂:私も先にLINEで送ると思うんですけど、それでたとえ既読がついても、やっぱり被災地だと、本当に読んだのかどうかトラブルで既読が付いちゃったのかすごく不安なので電話とかメールもしてしまうと思います。
真央:私もまず最初にLINEの機能を使って既読かどうかを確認し、そしてフェイズブックなどのメッセージ機能をその後に使い、いつ読んだのかとか時間までわかるので、時間を確かめられたらいいなと思っています。
朋子:私もまず最初にLINEの機能を使うと思います。LINEで送った後に既読が付いても付かなくてもメールや電話など、もとからある携帯の機能としての、より安心感というかアプリよりも重要な機能で送ると思います。また後はツイッターなどの大勢の人が利用できるSNSを利用して、情報などは手に入れると思います。
真央:家族に対してはフェイスブックのメッセージやLINEを使うと思うのですが、友人に対してはツイッターやミクシィなど全体に流れるものを使用すると思います。
菜子:3月11日の震災の日、実際に一番つながったのがツイッターだと言います。なのでツイッターも使うと思います。
美穂:今ミクシィの使用者が友人の間でもすごく減っているので、私はミクシィは手段にはしないでSNSだとやはりLINEやツイッターなどでやると思います。ツイッターだとタイムランに友人のことしか出てこないので、あの子は大丈夫だったんだっていう確認がそこでもできると思います。
真央:LINEのデメリットである既読の機能については、スマートフォンであれば一文で内容がだいたいわかるので読むことをしなければいいと思います。そして二つ目に知らない方やあまり連絡を取りたくない方に対しては、ブロック機能を利用して拒否をすればいいと思います。そしてLINEの大人数でのグループにおいて、自分が関係ない場合は通知オフをしてLINEから頻繁に連絡の通知が来ることを防げます。このようなデメリットに対しては対策をうつことができるので、今後LINEは普及していくと思います。

以上 

Translate »
コンテンツへスキップ