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教育 スポーツ

部活動をよりよくするために今動き出せ

三好 恵瑠(15)

 部活動は教員の負担が大きすぎるとメディアでも最近とりあげられ、話題になっている。「部活問題対策プロジェクト」というサイトも立ち上がり現職教員達も積極的に意見を公開している。では、部活動を行う生徒は負担を感じていないのだろうか。文部科学省は運動部活動に関して、平成9年に「運動部活動の在り方に関する調査研究報告」という報告書を出している。その中で一週間の理想的な活動日数や一日の活動時間に関して具体的な数字が参考として出されている。しかし、それは守られていないという。そこで今回は運動部活動の在り方について取材した。

 初めに、ヤフー記事にこの問題を書いた名古屋大学院教育発達科学研究科准教授の内田良先生に取材した。 やりすぎの問題が起こるのは「たくさん練習したら強くなれる」という考え方が根強くあるためだと内田先生は言う。部活動の本来の意義は授業以外のスポーツや芸術活動をする機会を保証するということであり、強くなることが目的ではない。本当に強くなりたいのなら民間のスクールに行くべきだ、というのが内田先生の意見だ。部活動に外部指導者を招いて行うべきか、という問題については条件付きで賛成だという。外部指導者を呼ぶことで教員の負担を軽減することはできるが、専門的指導によって生徒の状況が悪化してしまうかもしれないという問題が出てくるからだ。出場した大会で勝つことはもちろん重要だけれども、あくまでも部活動は「教育の一環」であって,強化選手の育成ではないのだから、楽しむことが大事だということを忘れないでほしいと内田先生は強調した。

横浜市教育委員会

 横浜市教育委員会はどんな見解なのか、横浜市教育委員会事務局指導部指導企画課長の三宅一彦さんに聞いた。横浜市では「横浜の部活動」という指針を独自に出し、その中で目標を立てている。それは「部活動を通じて豊かな人間性とたくましく生き抜く力を育み、調和のとれた学校生活の実現を目指します」というものだ。部活動は国ではっきり決められている訳ではなく各学校ごとに行っている。そこには保護者の理解が不可欠だ。そのため横浜市では保護者に理解や協力を得るためにお願いを出しているという。部活動に外部指導者を呼ぶことについては財政的には厳しいが教員の負担を減らすこともできるため体育協会などと連携して積極的に取り入れているという。

文部科学省

 最後に「運動部活動の在り方に関する調査研究報告」を発表した文部科学省に取材したスポーツ庁政策課学校体育室運動部活動推進係長の佐藤理史さんは、部活動はあくまで指導要領の範囲外であり、自主的な活動なので強制させることはできない。地域や年齢などによって適切な運動量は変わってくるので一概に決める事は出来ないと話す。外部指導者を部活動に取り入れる事に関しては、技術を教えるのも大切だが、スポーツ医学的なことも考えて指導してほしいと語った。文部科学省では外部指導者を呼ぶにあたって補助金を出している。そのほかにも指導者の資質向上のため、研修も実施しているという。
  現在、文部科学省では教員の負担問題を出発点にして部活動に関する集中審議を行っているという。最初にも書いたが、「部活問題対策プロジェクト」のメンバーなど、大勢の人々が問題の解決に向け動き出している。連日の練習に明け暮れる生徒たちも、部活動の最善の在り方について一度考えてみてはどうだろうか。

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運動部活動の意義から考える『やりすぎ』問題

前田 佳菜絵(15)

今年の1月、Yahoo!JAPANニュースに「『部活週2休』有名無実化 文科省の指針」という記事が掲載された。中学校や高校の運動部が早朝や休日にも活動をすることに疑問を投げかけ、スポーツ障害を予防するためなどに過度な活動を警告するこの記事は、5月31日の時点で5740人のfacebookでシェアされた。大きな話題を呼んでいるこの問題について、文部科学省は「運動部活動の在り方に関する調査研究報告」という指針を発表しているが、それに法的拘束力は無い。そもそもなぜ「運動部活動のやりすぎ」という問題が起こってしまうのか、そしてそれを指針以外の方法で防ぐことはできないのだろうか。

内田良名古屋大学院准教授

 まず、先述の記事を執筆した、名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授に取材をした。内田氏は、運動部活動のやりすぎが起きてしまう理由について、「たくさん練習すれば強くなれる」という考え方に問題があると指摘する。内田氏は「効率よく練習するという考え方が無いのが問題だ。強くなるために休むことはスポーツ科学界では常識になりつつあるのに」と語る。さらに、「そもそも部活動の意義は、授業以外においてスポーツや芸術活動の機会保証することにあるのだから、最低限の活動ができればよいのであって,過酷な練習を強いるものであってはならない」と熱弁し、運動部活動にありがちな勝利至上主義を改めるよう促した。改善策として内田氏は、休日や早朝からの練習を無くして最大で週3日から4日の活動にすることを提案する。「練習量を減らすことで前向きに部活動に取り組めるようになるはずだ。もしそれ以上の活動がしたいのなら、民間のクラブチームなどに入るべき」と内田氏は話した。

 また、文部科学省が発表した「運動部活動の在り方に関する調査研究報告」について内田氏は、「そんなところまで国が口出ししていいのかとも思う」と言う。「国は部活動の目安を示すべきだが、部活動とは学校が全く好き勝手にやっていいものだから、その目安を100%守るべきではない。ただ、指針が出された時に学校の現場は改めて活動について考えるべきだ」と悩みながらも語ってくれた。そして文部科学省に対して「指針に拘束力を持たせることができないなら、できるだけ厳しい言葉で活動状況を改めるよう示してほしい」と話した。最後に内田氏は、「声をあげることで一歩一歩、少しずつでも運動部活動の実態は変わっていくはず。自分の考えを他の人にどんどん伝えていけば、意外と早くこの環境が変わるかもしれない」と強い期待感を表明した。

 横浜市教育委員会事務局指導部指導企画課長の三宅一彦氏と、同主任指導主事の根岸淳氏にも取材をした。横浜市教育委員会は昨年、市立小中学校に通う子どもの保護者に、部活動の顧問としての教員の長時間労働解消へ協力を求める文書を出したことで話題になった。なぜ運動部活動のやりすぎが起きてしまうと思うか、と尋ねると「人によって部活動に対する価値観が違う」と話し、部活動の顧問、生徒本人そして保護者間の相互理解が重要だと指摘した。三宅氏は「その相互理解を促すのが教育委員会の仕事だと思う。昨年文書を出した後から、保護者と学校の距離が近くなっていると感じられる。最終的には、生徒たちに『3年間この部活をやってきて良かった』と思ってもらいたい」と笑顔で語った。

横浜市教育委員会が2010年に発表(2015年に改訂)した部活動に関する指針には、「部活動を通じて豊かな人間性とたくましく生き抜く力を育み、調和のとれた学校生活を目指します」と書かれている。他にも、教育効果に繋がる部活動をするようにと明記されている。

 最後に、文部科学省スポーツ庁政策課学校体育室運動部活動推進係長の佐藤理史氏と、同学校体育室指導係(併)保健教育係の係長の原康弘氏に取材した。佐藤氏は、そもそも部活動は教育外のものだから過度な練習を強制してはいけないと話し、「部活動は自主的に活動するもの」と強調した。そして、部活動の日数などを制限していない理由について「例えば中学1年生と高校3年生で同じ日数活動しなければいけないというのもおかしいし、地方によっては日の出の時刻も違うから活動時間帯も変わってくる。全てを一律にする必要は無いと思う」と説明してくれた。また、今年の3月にスポーツ庁が「安全性を確実に確認できないなら運動会での組体操実施を見送るべき」と発表したが禁止はしなかったことについては、原氏が「地域によっては安全対策を講じているから、禁止にはしていない」語り、どちらの問題にも地方の事情などを考えて対応していることを示した。

 運動部活動のやりすぎを防ぐために行っていることについて質問すると佐藤氏は、「大臣政務官の下の『タスクフォース』という集中的に話し合う組織で今現在検討しているところだ。いつ頃問題への対策が決まるか、指針の形で発表するかなどはこれから決めていく」と話した。また「問題解決のために、教育委員会を金銭的に支援している」とも明かした。最後に、「まずは教員の方々に指針の存在を知ってもらうことが第一歩だと思っている」と佐藤氏はまとめた。 これらの取材で三者とも問題視していたのが「部活動は教育の補助的なものなのに、過度な活動が強制されている場合がある」ことだった。部活動が学校生活の大半、と捉えている生徒が多いように感じる今だからこそ、特に運動部活動の顧問や保護者なども含めて部活動の意義を改めて考え直すべきではないか。

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座談会

中高生の時間の使い方

参加記者:三好恵瑠(中学1年)、小泉璃奈(高校2年)、近藤さくら(高校2年)、米山菜子(高校3年)
2014/11/15

学校、部活、塾、習い事、家族行事、ボランティア、ネット、テレビ・・・いまの中高生はとにかく時間に追われているようにみえる。そこで東京都心の私立中学・高校に通う記者たちが自らの「時間」について語り合った。

菜子:まず、みなさんの部活や習い事などを教えてください。
璃奈:中学2年までピアノを習い、中学3年から塾に通っています。
菜子:週に何回ですか?
璃奈:ピアノが週1回で、塾は高2から週2回に増えています。
さくら:中学時代は金曜日に塾、火曜と木曜に部活でした。コンクール前は土日も部活があり
ます。塾はいま週に4回です。
恵瑠:部活が週に3回あって、それ以外は特にしていません。
菜子:私は中学時代は週2回部活があり、週5回朝練がありました。高校では部活が週3回に
なり、塾も増えて最終的には週7回塾に通っていました。ほかに地域貢献活動「ロック
そーらん」やCEの活動があります。

菜子:高校生は塾の日が多いようですが本当に必要ですか?
璃奈:中3で成績が悪くなり通い始めましたが塾の復習をあまりやらず、今思えば本当に必要
だったのかな?でもいま高2ですが塾以外にも自習室に行き、目標を持って勉強してい
ます。
さくら:璃奈さんと同じように高1の時はあまり意味がなかった・・言いすぎかな?いま高
で受験を意識して勉強しているので必要だと思います。
菜子:英語が苦手で高2から英語塾だけに通いました。その後受験を意識して3科目を習える
塾に通いました。今考えるとどれも必要でした。

■忙しいと感じますか?

菜子:みなさん、いまの生活は忙しいと思いますか?
璃奈:正直なところ、そこまで忙しいとは感じていません。テレビ視聴を減らしたら勉強の時
間ができたので、時間を見つめ直すことは大事だと思います。
さくら:私も無駄な時間がすごく多くて・・・勉強の時間を見直すようにしています。
恵瑠:中学の一学期はとても忙しいような気がしていましたが、試験を3回経てからは勉強の
仕方が分かってきたので、今はそこまで忙しいとは感じていません。
菜子:私はいま大学受験が終わり自分の時間が増えました。忙しさは高2がピークで部活、生
徒会、塾、CE、地域貢献と全てに手を出して忙しかったです。

■時間の捻出アイデア 

菜子:実際にどのように時間の使い方を改善しましたか?
璃奈:見たいテレビは録画して次の日の夕飯を食べながら見ます。
さくら:「やることの優先リスト」をつくり、終わったものから消していきます。
恵瑠:母が見るテレビをちらちら見ていたので、それをやめました。ほんとうに見たい番組が
あるときは頑張ってそれまでに宿題を終わらせます。
菜子:時間の融通の効く塾に通い、不定期活動のCEや地域貢献活動に対応しました。優先順
位をつけ、中学時代の朝練で朝が強かったので「勉強は朝」と決めていました。
璃奈:私はいつも無駄に早起きしていた気がします。それで早く学校に着くようにして、まだ騒がしくない教室で朝礼までの時間を勉強に充てています。

■失敗、後悔・・・

さくら:「やることリスト」の理想が高すぎました。予定通りにいかない時があって、そこをど
うしていくかが課題でした。
璃奈:先輩の菜子ちゃんの予定リストは、全部実現できそうなリストでしたか?
菜子:「やること」というよりも「やらなければいけないリスト」を作りました。その日にしな
いと次の日の自分が苦しめられることが分かっていたので。あふれた分は休日に消化し
ましたが、バスケ部の試合が日曜に入ると、次の週にまた先送りになり苦しかったです。
璃奈:私も「やらなければいけないリスト」を書いたんです。でも「英語宿題」というおおまかな予定ではなく、英語のどの分野を何時間、どのように勉強するか具体的に書くことが大事でした。
菜子:同感です。数学の問題集の何頁から何頁と具体的に書くようにすると、量が少なく感じて、やれることが多くなったと思います。
恵瑠:私の失敗談です。中1の最初の定期テストでは入学したばかりで遊んでいたので苦手の数学の問題集を解くのにすごく時間がかかりました。毎日2頁と計画を立てたのですが、数学だけで一日が終わり他の勉強が出来ませんでした。やりたい教科はすごく頑張れるんです。別にどっちでもないなっていう教科をないがしろにしていたらひどい点数を取ってしまったので、できる予定を立て、試験前にちゃんと勉強しておけば良かったと思いました。
璃奈:いまの話を聞いて思い出すのは、私も今日は世界史の日、明日は英語の日と極端になってしまい、その偏りが結果にも表れてしまいます。そのあたりはみなさんどうしていますか?勉強と自由時間の切り替えだけでなく、科目同士の切り替えについて。

■勉強の工夫

菜子:私は一教科をずっと続けると飽きるので、少ない量でいろんな教科をやっていたと思
います。
さくら:数学や化学の理系科目をやり、飽きたら文系科目の暗記を入れて、メリハリをつけます。
恵瑠:私は、これまで頁で区切って計画を立てていたのですが、そうしたら頁によって問題の量が違い、他の教科に手が回らなくなってしまったことがあります。それからは頁数の目標に加えて、これくらいの時間でやると決めて時間内に終わらせるようにしました。

璃奈:みなさんがとった方法の結果、充実した勉強時間になりましたか?
菜子:私は、音楽を聴きながら勉強する癖があったので、やることはこなすけれど集中していたかと言われるとだらだらやっていた気もします。
さくら:私も、ぼうっとしてしまう時間があります。
恵瑠:私は本当によくぼうっとしていると言われます。時間に集中できていなかった気もするし、時間で目標を立てても提出課題が終わらなかったりすると、前もってやっておくことは大切だと思いました。

■究極の手段?睡眠時間を削るか

菜子:みなさんは、やることリストを消化できないときに睡眠時間を削ってまでもやりますか?睡眠時間も一緒に教えてください。
璃奈:睡眠時間を削ってまでしません。私は夜の11時に寝て、朝5時半に起きるので6時間半寝ています。一夜漬けも何回かやりましたが、翌日に疲れが残るだけでした。睡眠時間をちゃんととる方が脳にも体にも良いと聞いて、睡眠は大事にしています。
さくら:私は部活の部長なので、部活の仕事が残ったときは睡眠時間を削ります。勉強も予習しないと次の日に支障をきたすものは、睡眠時間を削ってやるようにしています。1時に寝て翌朝7時までの6時間睡眠が平均です。
恵瑠:ことし9月に一度睡眠時間を削って苦手な算数の勉強をしていたら、熱が出て3日間学校を休みました。休むと次の勉強が大変なのでそれからは睡眠時間を減らさないようにしています。中学受験の後に睡眠時間をちょっと増やしただけであまり変えていないんですが、11時から朝の6時までの7時間です。
菜子:私も勉強以外での仕事が残ったときは、他の人に迷惑がかかるので、睡眠時間を削って
やりました。勉強は他人と関係なく自分が苦しむだけだし、眠いままやっても身に入ら
ないので寝てしまっていました。ただ私は、朝に勉強するリズムを作っていたので、眠
い時はさっさと寝て朝早く起きていました。当時は11時すぎに寝て、朝5時か5時半
には起きていました。
恵瑠:私は逆に夜型で、朝はほんとうに眠くてできません。夜はなるべく早い時間にお風呂に入り、他にやることをなくしてからご飯を食べた後にすごく頑張って勉強をするようにしています。
璃奈:私は夕飯を食べると眠くなるので、放課後はすぐ帰宅しお風呂も早めに入り、やるべきことを終えてから夕飯を食べるようにしたら、勉強も身につきやすくなりました。

■携帯、ネット、SNS

菜子:みなさんは帰宅後のスケジュールがぎゅうぎゅうに詰まっていますね。ケータイやパソ
コンをやってしまうことはありませんか?私はスマホで動画を見てしまったり、SNSをやる時間がやはり長くて、なかなか改善できません。どのようにしていますか?
璃奈:通学の電車は途中で乗り換えるのですが、短い乗車時間の電車をケータイの時間に使い、長い電車で勉強の暗記に使うと決めているので、家ではあまりネットは見ないです。動画をどうしても見たい時は、この勉強が終わったら見るというご褒美として見ます。
さくら:私も動画をすごく見てしまい、普段なら予習が2~30分で終わるのに集中できず1時間もかかったことがあります。
菜子:私も動画を見ながら勉強していたころ、試験前なのに全然勉強できなかったことがあります。結局、前日にあわてることになりました
恵瑠:私はスマートホンとかネットを使う環境がなくて、メールは母のパソコンでやっています。それも30分と時間をちゃんと決めています。

■休日はリフレッシュ

菜子:みなさん、日曜日や長期休暇はどのように時間の配分を考えていますか?
璃奈:試験前でなければ、平日に勉強をたくさんして日曜日は好きなことだけするリフレッシ
ュの日にしています。長期休暇は、去年はだらだら宿題をし、テレビ見て何にも身につかない夏休みや冬休みになったので、ことしの夏休みは遅くとも学校の1時間目が始まる時刻には起きて、午前中を勉強にあて、午後は好きな時間にしました。
さくら:土日に部活がない時はリフレッシュの時間にしたり、次の週の予習を一度にまとめてしています。長期休暇は恥ずかしいけど今年の夏もだらだら過ごしてしまいました。
恵瑠:日曜日はその週に授業でやった分の問題集を解いたりします。平日に比べてテレビを見る時間が多いです。長期休暇は宿題をだらだらやっていた気がします。でも、大きい宿題は期限を決め、遊びに行く予定があれば前日までに終わらせると決めて心置きなく遊べるようにしました。
菜子:中学と高校を振り返ると、休みの日に勉強した記憶があまりありません。日曜日は友達と遊ぶかCEの活動や地域貢献など勉強以外のことに時間を使っていました。長期休暇は学校の宿題を早めに終わらせ後半は友達と遊んだりボランティアなどしていました。
恵瑠:夏休み中に部活があって、それが午前や午後と時間にばらつきがあったので、勉強があまりできてないなと感じることが多かったです。それに加え9月に文化祭があったので丸一日勉強が出来ない日もありました。そのうえテレビを見たり、夏休みだからと思ってだらだらと過ごし8月の前半になってもこんなに残っているのかと思うほど宿題があり、慌ててやった記憶があります。

通学時間

菜子:ところで、みなさんは通学時間をどのように使っていますか?
璃奈:行きは約1時間、帰りは1時間半電車に乗っています。他にバスにも乗りますが、行きも帰りも暗記科目をやります。土曜日はわざと急行ではなく各停に乗って、平日よりも長い時間座り、ゆっくりと暗記科目をやっています。
さくら:電車に乗っている時間が30分ですが、朝は前の晩遅くまで起きているため寝ています。帰りは英語の本を読むか暗記科目にあてています。世界史のノートを見返したり、古典の単語を覚えたり。
恵瑠:通学時間は行き返りともに40分から50分です。逆に私はテスト前は勉強漬け
になるので、家と学校以外では勉強したくないです。でも古典のテストの日などは百人一首が心配なので、それだけはちゃんと確認するようにしています。
菜子:私は電車とバスを合わせて45分くらい乗っています。行きは新聞や本を読みます。帰りは、眠るか勉強です。試験前は必ず勉強をしていました。電車内では暗記が
しやすいです。百人一首のプリントをぶつぶつ言いながら丸暗記です。
璃奈:私は通学時間が長いので、一日の勉強時間を考えた時に、通学時間も勉強時間と
考えてやるようにしたら、放課後少し余裕が持てるようになりました。通学時間の
活用も大事です
菜子:みなさんはもっと時間が欲しいですか?
璃奈:いますごく時間に気をつけながら過ごしているので十分満足しています。
さくら:欲しいです。でも、あると時間の使い方がルーズになってしまうのが心配です。
菜子:あと何時間欲しいですか?
さくら:あと2時間、3時間、寝る時間が欲しいです。
恵瑠:私も欲しいです。苦手な数学(算数?)にほんとうに時間がかかってしまって、他の勉強が全然進まなかったりするので、時間が欲しいです。というか、時間よりもっと早く問題を解く能力が欲しい気がします。
菜子:私は受験が終わった今は24時間で十分です。ただ、一番忙しかった高2の時は、30時間くらい欲しかったです。仕事は計画的にやっているので時間が足りていましたが、試験前は勉強を計画的にできていなかったのでその時間が欲しかったです。

以上

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教育 座談会

教育と暴力 2013


参加記者:米山菜子(16)、富沢咲天(17)、小川真央(18)
修了生:榊文美(25)、三崎令日奈(26)
2013/3/10

2012年12月、大阪市立桜宮高等学校で、部活動の顧問教諭から体罰を受け、生徒が自殺する事件が起こった。その後も全国で体罰の問題が明るみにでている。
チルドレンズ・エクスプレスでは、駒大苫小牧高校野球部での体罰問題が報じられた2005年にも「教育と暴力」について座談会をした。今回は、当時の記者と、現在高校生である記者とで、運動部での指導について話し合った。今、高校生記者たちは、教育の場での暴力についてどのように考え、どのような指導を求めているのか。

■体罰問題、身近にはない
真央:まず初めに皆さんに意見をお聞きしたいのですが、大阪の桜宮高校の体罰問題のニュースを聞いてどう感じましたか?

菜子:私は小学校低学年の頃から、新体操や水泳とかロックソーランなど様々なスポーツをやっていて、今はバスケット部に所属しています。しかし、私の周りでは体罰を受けている人、している人をまったく見たことがないので驚きました。

咲天:私も今まで体罰というものを受けたことがないので、びっくりしました。私の学校で厳しいとされているバスケ部でも体罰は無いので、そのニュースを見て、こんなに手をあげる先生がいるんだなと。特に、小学校の頃に住んでいてた、アメリカでは暴力に対してとても厳しいので、こういうニュースもあまりなかったので驚きました。

真央:私は中学時代テニス部に入っていたのですが、顧問の先生から暴力を受けるといったことは一切無かったので、このニュースを聞いた時非常に驚きました。体罰は目にしたことがなかったので、このニュースを聞いてどこまでが体罰なのかということを疑問に思いました。

菜子:私の顧問の先生はかなり厳しい先生ですが、暴言を吐くことも暴力を振るうこともありません。しかし私の友だちの学校では、一人体育科の先生が普通に暴力を振るっていて、学校側はそれも知っているし、生徒もその先生は暴力を振るう先生だっていうことを知っていて接しているそうです。なので、意外と身近に体罰はあるのかなと思いました。

咲天:これは学校の話じゃないのですが、先日、私の友だちが、確か空手などのスポーツクラブに入りたいと電話で問い合わせたところ、「うちではよっぽどのことがない限り暴力はないけれど、ごくたまに手をあげることがあります。そういうことがあることを了承してください」と入る前に言われたことがあって、大阪での体罰問題があった後にも、まだこういうことがあるんだと驚きました。

■学校の変化
菜子:、体罰は無いと言ってましたが、それでも大阪の事件があってから、学校側で体罰に対しての対応に変化はありましたか?

真央:ずいぶん前からこういった問題がメディアで取り上げられてきたと思うのですが、それを聞いて教師側も敏感になっていて、今は教師より生徒の方が立場が強いんじゃないかな、と私は感じました。例えば先生が「やる気がないなら帰れ」と言ったら、今の子どもたちは、本当にそれで帰ります。

文美:先生に帰れって言われたら本当に帰ってしまう人が多いなんて、びっくりしました。それで帰ったら練習時間が減るから、強くなれないと思いますが、どうなんでしょう。

真央:全員が帰れって言われて帰ってるわけではないです。私はテニス部だったのですが、帰れって言われて帰る子たちはテニススクールで個人的に練習していて、別に部活でテニスを練習する必要性もないので、帰っても問題がなかったんだと思います。

菜子:今は生徒の方が強いというよりも、生徒の保護者の方が強いのかなと思います。私の学校に限らないと思うのですが、親が子どもを保護しすぎる面があると思います。ちょっと暴力を振るわれて、子どもは親に先生を責めてほしくて言っているのではなく、「こういうことがあったんだよ」というのをさりげなく話した場合でも、保護者が怒って学校に抗議という話も聞きます。やっぱり親が保護しすぎて過保護になっているのかなと思います。

咲天:体罰問題において、昔はこういう体罰っていうのは常態化していて、できなかったら先生にぶたれるというのが当たり前だと思っていた。けれど、今は嫌なことだったら嫌って言えるし、自分の身を守ることができるんだという認識があるから、変わってきたんだと思います。

菜子:昔は先生の立場が偉大すぎて、あまりものを言えない師弟関係があったと思います。しかし今は、先生との関係がかなりフランクになっているので、嫌なことは嫌と言えるような先生と生徒の関係を築ければ、体罰はなくなると思います。

■部活動での教師と生徒の関係
令日奈:先生と生徒たちの立場がくっついてきて、結果的に良かったと思いますか?「帰れ」と言われて帰ったら、テニススクールに行って個人的に技術が向上しても、その場にいるみんなではスポーツをある程度うまくなるという課題を達成できないので、、チームとしては別に強くはならないと思います。それとも、みんなが楽しくできるようになったから良かったのでしょうか?

咲天:先生と生徒の立場が上下関係があまり無くなってきて、一緒になってきたことはいいと思います。先生も生徒もお互いに学ぶことがあるし、一緒に成長できると思います。でもそれを利用して、例えば生徒が自分勝手に、「もう練習嫌だから勝手に帰る」というのは違うと思います。

真央:私は教師と生徒の関係が近くなってきて、あまり力関係に差が出ないことで、体罰に陥りにくい環境ができてきていると思うので、その面では賛成です。しかし、運動部ならではの厳しい指導や経験というのは、社会に出てすごく強みになるとも思います。

菜子:私の部活は先生がかなり厳しくて、みんなは「先生が言うことは絶対」という雰囲気が流れています。しかし、その先生は体罰を振るうこともなく、みんなから嫌われることもなく、尊敬される存在となっています。それは、部活中はとても厳しく指導してくれるけれども、部活の場を離れたら、上下関係は無くなりませんが、かなり近い関係で話してくれるからで、先生が慕われるにはオンとオフの切り替えが大事だと思います。

令日奈:先生にとっては体罰を振るって生徒を従わせるよりも、振るわないで従わせる方が今難しいと思うから、そこにすごい工夫が必要なんじゃないかなと思っています。

菜子:今は暴力を振るう先生は、みんな怖いと思って従うのではなく投げ出すと思います。その怖い先生に暴力を振るわれてまでもスポーツや部活動をしない、という子どもがいると思います。逆に暴力を振るわない、怒らない先生の方が、今流行りの「ゆるい」という言葉で、みんなが好きになったりすると思います。実際に私の友だちは、一人の先生をすごく好きだったけれども、一度、部活中にちょっと怒られただけで、「もう嫌いになった」と言い出したので、今の子どもは怒られることに慣れていなさすぎると思います。

真央:怒られることに慣れてないな、というのは私も実感しています。でも、たぶん「怒る」がだんだんエスカレートしていくと体罰になると思うのです。大阪の桜宮高校では自殺してしまった子の前の代でも体罰は実際に起きていて、先生が子どもとちゃんと向き合って、人によって指導の仕方、叱り方、指導方法を変えていけたらいいなと思います。

咲天:私は先生がいかに暴力を振るわずに、生徒との信頼関係を築いて指導していくかというのが試されていると思います。それができるのがいい先生、教える力があるというんじゃないかなと思いました。

■先輩からの指導が効果的
令日奈:どういう指導の方法が今の子どもに効果があると思いますか?

真央:今の子はたぶん教師から怒られてもあまり心に響かないと思うので、やはり世代が近い先輩方から厳しい言葉を言ってもらったりすることで、心に残るのではないかと私は考えています。

菜子:実際に私が中学生の頃は先生が言うことよりも、先輩が言うことの方が強いという雰囲気が流れている時もありました。それで実際に先生が「先輩の言うことは絶対じゃないぞ」と怒ることもあるほどでした。

文美:先輩からだったら、例えば言葉の暴力を受けても大丈夫なのですか?

真央:私の部活では、月に一回ミーティングが開かれて、全員で立っていて順に反省文を言っていく風習がありました先輩から厳しい意見をいただき、次の部活でどう動くかということを同じ学年で話し合いました。ミーティングを乗り越えることで同じ学年の絆も強まりますし、部活もどんどん改善されたので、先輩からの意見は大事だと思います。

咲天:私は現在テニス部に所属していますが、先輩から暴言は一回も無くて、とても優しい先輩たちで叱られることもありませんでした。先輩でも先生でも、暴言や一方的に叱るのは良くないと思います。上から目線で叱られると下の学年の方も嫌な気持ちになる。「こうした方がいいんじゃない」というふうに、アドバイスをお互いに与えあって改善していくのが一番いい方法だと思います。

真央:私は高校の時はチアリーディング部に所属していたのですが、その時は先輩から厳しい指導がありましたが、全部怒るのではなく、たまに程よく褒めることをして飴と鞭みたいな関係でやっていたので、つらい部分もあったのですが、褒められることによって、次がんばろうという気持ちになりました。一方的に怒るという感情だけではなく、褒めるという姿勢を加えれば先輩からの厳しい意見も心にしみると思います。

文美:先輩に「上から目線で言われるのは嫌」と言うけれど、先輩は目上だから、上から物を言われるのは当然ではないの?

咲天:目上ですが、部活をやっているうえでは同じチームで、もちろん敬語は使いますが、絶対服従みたいな感じではないと思います。

文美:なるほど、新しいなと思いました。

菜子:私がバスケ部に入るちょっと前まで部活内のルールがありました。その部活内のルールを守らせることで先輩との上下関係ができていて、そのルールはそれをおかしいと思った先輩が無くしてくれたのですが、実際にそのルールが無くなってから上下関係があまり無くなって、先輩と後輩が友だちのようになってしまったと、卒業して来た先輩が言っている時もあります。

令日奈:その部活でしか通用しない独特のルールがあることについてはどう思いますか? 例えば桜宮高校のバスケ部も特殊な環境だったから先生が暴力を振るえていたし、それで強くなった。特殊な環境だったからこそ、ここまで人に知られることがなかった。どういうルールもちょっと閉鎖的な、そこでしか通用しないルールなんだけれども、日本の学校では、部活は一回入ったら卒業するまで普通は続けるから、どんどん脈々と受け継がれていく。アメリカのシーズナルスポーツみたいに、シーズンごとにやるスポーツが変わってたらもっとフランクになると思うんですけど、どうなんでしょうか?

菜子:私の部活は中学校の時は独特のルールがあって、例えばエレベーターに乗ってはいけないとか、バスの中で荷物を置いてはいけないとか、座ってはいけないとか。中学生の時はそれを守らなければいけないけれども、高校に上がったら暗黙の了解で無くなるというルールでした。今は中学でもそのルールは無くなったのですが、私は実際に中学生の時はそのルールを守っていて、先輩が目上の人だということを学んでから、高校で同じチームとして、上下関係があったうえで、チームワークを作るというのは一つの方法だと思います。

令日奈:それは続けないとわからない良さというか、チームの絆なんでしょうね。

菜子:中学でそのルールが嫌で退部してしまう場合は、私の勝手な意見ですが、高校の厳しい練習にはついてこられないと思います。

咲天:ルールはあってもいいけれど、ボール拾いや掃除は全部一年生がやるというルールは「なんであるのかな?」と思います。

菜子:実際に私が中学生の時に初めてルールを聞いた時は、「え、なんでエレベーターに乗っちゃいけないの」「なんで荷物を置いちゃいけないの」と不思議でした。私が入る前は先輩に「靴はいていいよ」って言われるまで体育館の中でバスケットシューズをはいてはいけないという意味のわからないルールもありました。でもこのルールが不思議なことに、部活の中にいるとだんだん不思議じゃなくなってきて、それが当たり前になってくるので、一種の洗脳みたいな感じで、客観的にふと見た時に怖いなとも感じます。

真央:例えば下級生がボールを拾う、というようなことは、ルールがあることによって、どの学年も必ず一回は経験する。厳しいルールの存在は、私は大事だと思います。でも桜宮高校ではルールというか環境が、第三者から見ることが難しかったので、体罰や行き過ぎた指導に至ったと思います。ルールをもっと開放的なものにすればいいのではないかと私は思います。

咲天:私のテニス部では、ボールを絶対に拾わなければいけないというルールはなくて、逆に「先輩後輩で境目をつけてはいけない」と先生に教わってきたので、お互い上下関係なくいっしょに部活をやっていく、というのがいいと思いました。

文美:だいたい下級生に対して負荷が大きいルールが多いと思うんですけれども、それって負荷が無くなった、つまり優遇されてる方の人たちに本当にいいのかなと疑問に思います。一年生が全部掃除をしてくれて、二年生が全部一年生の指導してくれて、三年生は何も雑用をしない、というようなのは、三年生にとって本当にいい指導なのか、と。

真央:上級生になると受験の問題も深刻になってきて、下級生よりは部活にかける時間があまり無いです。なので下級生に仕事が多いというのは、私はいいシステムだなと思っていて、役割分担をすることによって効率もいいと思います。テニス部の場合で言うと、ボールは後輩が拾うんだ、となっていれば、先輩がボール拾うのを待つことはない。部活の効率化も図れると思うので、下級生に負担があるというのは私はいいことだと思います。

菜子:私が下級生の時に、ルールにのっとって、いろいろな先輩のお世話ではないけれども、ボール運びなどをしてた時は、中学に入ったばっかりで部活が初めてだったので、「ああ、部活やっているな」と感じる瞬間でもありました。実際に三年生になると、チームのメインの学年になるので、「そんなことまでやっている暇があったら練習をしたい」という思いが大きかったので、三年生ほど練習に本腰を入れなくても良い一,二年生がその他の雑用と言われることをやって、三年生は引退などに向けて必死に練習するっていうシステムはいいと思います。

咲天:私は、最初の一,二年間をずっと雑用をしていて、本当に部活が楽しいのか疑問です。自分もボールを打ちたいし、先輩と一緒に活動もしたいし、ただ片付けをしてるのは楽しくないと思います。

真央:片付けも運動になると思います。ボール拾いでも、そこで体力をつけて、上級生になってからメインの仕事、テニスを打つということできる。それが耐えられないなら、自分でスクールに通うなど工夫をすればいいと思います。

菜子:私の部活のルールは部活中には全く適用されず、部活中は先生の言った通りに動きます。先生も、学年ごとに差別はせず、みんな同じようにプレイをしていたので、プレイ自体には問題はありませんでした。そのルールは部活が始まる前と最後などがすごい忙しいだけで、部活にはなんら問題がなかったので、部活をやっている分には楽しかったです。

令日奈:咲天ちゃんの話を聞いていると、すごい進んでいる今の部活っぽいなと思います。すべてのルールに目的があって、上級生と下級生がちょっと争ってるくらいが理想的なのかな、と思います。例えば、テニス部でボールが転がっているのを取る時に、少しでもボールに触れた方がうまくなると考えるなら、上級生も走って取りに行くし、それに負けないように下級生も走る。そういう緊張感があった方がお互いにとって、立場はフラットでもうまくなると思います。

菜子:私の部活は練習時間外のルールによって、上下関係がとてもはっきりしていますが、部活中はみんなで競い合っているので、理想かもしれないです。

真央:上下関係は必要だと思うのですが、部活中はなるべく無くすようにして、スポーツをしている時間は上下関係はなるべく考えないで、スポーツ外は上下関係を生かして、社会に通用できるような人物に成長できると一番いいのではないかと思います。

■理想的な指導
菜子:私の理想的な指導は、先生は今みんなの学校のようにある程度フラットな関係でいて、その中でその下にいる先輩が後輩をある程度の厳しさで指導をします。その先輩の指導があまり厳しすぎると客観的に見ている先生が止めに入る、というのがちょうどいいと思います。

咲天:私が思う理想の関係は、先生は技術面で指導をして、先輩後輩はお互い、後輩は先輩を敬いはするけれど、同じチームとして対等に、一緒にスポーツをしていくのが一番楽しくて成長できるのではないかと思います。

真央:先生は体罰のような指導をせず、あくまで技術だけのことを話し合う関係でいて、先輩からは厳しい言葉を、指導をしていただき、それを乗り越えることによって、新しい団結力とか忍耐力が付くと思うので、上下関係は残していけばいいと思います。褒めるという姿勢も同時進行で行えばいいと思います。

令日奈:先生の立場では、学校の勉強もやって、部活も一生懸命やる、というのが一番いいと思うので、そういうのをやってもらって、もうちょっと部活や体育の場が、自分で頭で考える場になればいいかなと思います。今、私より世代が上の人の話を聞いていると、「自分は一滴も練習中水飲めなかった」とか、「先生に脳しんとう起こす直前までたたかれた」とか、「すごい厳しかった」という自慢話をする人がいるんですけど、どうやったら強くなるのか、もっと上級生も下級生も考えた方が良いと思います。頭を使って考えた結果、みんなで納得した練習方法ができるのが、一番スポーツにとってはいいのかなと、思いました。部活の上下関係は、社会に入ってから分かったことですが、社会に入って使えなくもないです。昔、体育会で部活動をやっていた人は、先輩とのつきあい方がうまいなと思うから、それは程よく残ればいいのかなと思います。

文美:体罰や暴力は、社会に出たらあまり通用しない、告発してしかるべき処置をしてもらうというのが正しいと思うので、それを耐えることが、社会に出て何かの役に立つってことはないと思います。ただ、先輩との上下関係、自分が目下だから雑用を進んでやるというような動きをすることは評価されることなので、役に立つからできてもいいのかなと思います。このラウンドテーブルの理想の教育で思ったのは、指導者から教わるのは技術だけでいいっていう話があって、人格形成は先輩や仲間同士のうちで磨かれるという認識が学生の間であるということに驚きました。それは私も理想的だと思います。
                                     以上
参考リンク:2005年に行った「教育と暴力」座談会

2004年夏の全国高校野球大会で優勝した駒大苫小牧高校野球部で、部長による部員への暴力がニュースになった。
スポーツでは暴力が訓練の一つとして使われる風潮をCEの記者たちはどのように見ているのだろうか。
運動部を経験した高校生記者たちが教育の場での暴力について語った。

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