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あなたは英語でなにをしたい?

あなたは英語でなにをしたい?
2006/04/27                 寺尾 佳恵(17)

 日本人は英語ができない、とよくと言われる。これは、日本の英語教育に問題があるのだろうか。第一線で英語を使って仕事をしている2人の方に話を聞き、日本の英語教育について考えてみた。

文法中心は悪くない!

 中学校に入ってまず始めるのは文法の勉強である。「 S (主語)の次に V (動詞)が来て……」という具合だ。日本の英語の授業は文法が中心、と言われることから「文法ばかりやっているから英語ができないのだ」と考える人も多い。本当のところはどうなのか。

 『朝2時起きで、なんでもできる!』( サンマーク出版) など多くの本を出し、同時通訳者でもある枝廣淳子さんも、 『中年英語組?プリンストン大学のにわか教授』(集英社新書)などの著者であり、官民両方の世界でご活躍の岸本周平さんも、口をそろえて強調したことは 、「英文法をしっかり教えることは決して悪くない」だった。

 「英文法をしっかり学んでいるからこそ、イントネーションやスピード、雰囲気に慣れれば、英語の力がぐっと伸びる」と枝廣さんは言う。どうやら「英文法中心だから英語ができない」わけではないようだ。

英語は目的ではなく手段である

 では、なぜ英語がなかなかできるようにならないのだろうか。枝廣さんは「多くの人は英語でどう伝えるか、何を伝えるか、という目標を立てるのではなく、ただ英語ができるようになる、という目標を立てる、それが問題だ」と言う。岸本さんも「何のために英語を勉強するのか、という目標を明確にし、どの程度のことを英語を使ってやりたいのか、を決めることが大切」と語った。

 英語を目的化している代表例の一つに受験があるのではないだろうか。確かに基本は詰め込まないと覚える機会がないので、そういう意味では受験は良いものだと思う。しかし、だんだんとテストで良い点をとるため、受験に合格するため、という考え方で英語を勉強するようになる。これがまさに英語の目的化なのだろう。岸本さんは「文法も丸暗記ではなく、興味を持たせるように教えた方がいい」と言った。

小学生の時から始めなくてもいい

 今、小学校から英語を教え始めよう、という話が出ている。 小学生に英語を学ばせるかどうかについて検討してきた中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の外国語専門部会は 2006 年 3 月 27 日、5年生から週1時間程度を必修化する必要がある、との提言をまとめた。しかし、小学生の時から英語を教え始めてはその他の教科に当てられる時間が少なくなり「国語力」が低下するのではないかなどの意見も出されている。

 これに関して枝 廣 さんは「現在、語学教育の方法として2つの考え方がある。ひとつは赤ちゃんが日本語を覚えるくらいの段階に日本語と一緒に覚えさせる母国語方式で、もうひとつは母国語が完成したあとにそれと対照する形で勉強する方法である」と教えてくれたうえで、「乳幼児期にやるか、日本語がしっかりした中学生になってからやるか、そのどちらかがいいのではないか」と語った。同様に岸本さんも「音は幼稚園からでいいが小学生のうちは日本語に力を入れた方がいい」という意見であった。

英語を使って何をしたい?

 実際に苦手だった英語を「通訳者になる」という目標を持って勉強し、夢を実現した枝廣さんの「英語というのは手段のひとつであり、英語を使って何をするか、が大切」という言葉は印象的であった。英語ができるようになるために英語 

を勉強するのではなく、何か自分のしたいことがあるから、そのために英語を勉強する、というふうに英語に対するスタンスを変えていくことが、英語力をのばすカギだと実感した。

英語の先生には「英語って楽しい」と思わせる授業を行い、文法をしっかり教えつつ、生徒が「興味」を、そして「夢」を持てるような英語の授業を行ってほしい。

 今、私たちに必要なのは「英語ができるようになりたい」と思うことではなく「英語を使って○○をしたい」という「夢」や「目標」を持つことなのだ。

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教育

まんがを読むと頭が悪くなる?


2005/10/11                 近藤 侑希(11歳

 「まんがを読んでいると頭が悪くなるから、やめなさい」。そんな小言を言われた経験は誰にでも一度はあるのではないか。日常でよく耳にする言葉だが、本当にまんがを読むと頭が悪くなるのか、私たちは疑問に思い、調査してみた。
 まず、私たちは、東北大学の川島隆太教授に電話でインタビューをした。川島氏は、「ブレインイメージング研究」と呼ばれる脳のどの部分にどんな機能があるのかを研究していて、脳についての本をいろいろと出すなど活躍されている方だ。
 川島氏の話によると、まんがを読んでいるときは前頭前野はリラックスしていて、ほとんど働いていないそうだ。しかし、文字を読むと前頭前野は活発に働くと、ほとんどの研究者が言っている。まんがにも文字はあるのになぜほとんど脳は働かないのか。「文字の隣に絵があると脳は働かなくなるらしい」と語った。
 では、まんがを読むと頭が悪くなるのか、と聞いてみたところ、「まんがを読むと頭が悪くなるというのはありえない」という答えが返ってきた。「ずっと脳を休ませていると脳は動かなくなってしまうが、休ませる事は必要。休ませるのと働かせるバランスが大事」つまり、まんがを読むと頭が悪くなるという事はない。だからといって読みすぎはよくないので、適度に脳を休める程度に読むのが良いそうだ。
まんがを読むと頭が悪くなると誤解している親が多いと思うが、それは間違っている。親も脳を休ませる時にはまんがをすすめたりすることによって子供もよりよい学習ができるのではないか。そう感じた。
                                  


試験中こそマンガを読め!

2005/10/11                 三崎 友衣奈(13歳)

小学生~高校生の学生は、親に「そんなにマンガばかり読んでいるとバカになるわよ」と言われる人が多いようだ。私たちCE記者はマンガを読んでいると本当にバカになるのか疑問をもった。
 脳の専門家である東北大学未来科学研究センター教授の川島隆太氏に9月14日に電話でインタビューをした。川島教授は、「ブレインイメージング研究」の日本における第一人者で、「マンガを読むと脳がリラックスする」という説を発表している。
 まず、教授は人は勉強したり、本を読んだりすると前頭前野という額の後ろの部分が活発になると説明した。前頭前野は脳の中でもたくさんの役割を果たし、とても大切な部分だそうだ。では、マンガを読んでいるときには脳のどの部分が働いているのだろうか。それが後頭葉といわれる頭の後ろの部分で、映像や画像を見ているときに働くそうだ。
 また、マンガは絵と文字が同時に出でくるので速読できるから脳は活発に働くのかという記者の質問に対して川島教授はこう答えた。「初めは私もそう思っていたけれど、文字の横に絵があることによってリラックスする習性を私たちの脳が持っていることが実験で証明された。」
 「マンガを読むとばかになる」という親に対して川島教授は「私はマンガを読むとばかになるということはありえないと思っている。マンガは脳に対してはリラックスさせる役割があるし、私たちの体や脳は使ったら休ませる必要がある」と述べた。
 勉強で疲れたときにマンガを読んだ方がいいのかという質問に対して、「脳にももちろん休養は必要であるので、頭を働かせた後は脳を休めるためにマンガを読むことは悪いとは思わない」と答えた。つまり、脳を働かせることと休ませることのバランスが大切なのだそうだ。川島教授はそのことを人の体に置き換えて説明している。「脳が体だとするとマンガを読む事はベッドの上で横になることを意味しています。もし人が一年中ベッドの上で寝ていたら、その人の体は動かなくなってしまう。脳も同じで、もし365日ずっとマンガを読んで暮らしていたら、脳は元気がなくなってしまうのではないだろうか」。
 私たちは「マンガは勉強の合間の休養によい」という考え方ができるようになった。つまり、試験勉強で脳が疲れた時にはマンガを読んだほうが効果的なのである。

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教育

真価発揮されなかった「ゆとり教育」

2005/5/19                 川口 洋平(15

 昭和52年から約20年間、新学習指導要領、週休2日制、総合学習の導入など試行錯誤を重ねられてきた「ゆとり教育」。今、この「ゆとり教育」が大きく見直されようとしている。
 「ゆとり教育」は、従来の知識を単に覚えこませる「詰め込み教育」に代わる教育として、自分で考え、生きていく力を教育する目的で始められた。
 しかし、この「ゆとり教育」という言葉が、この教育を受けている小中学生に、「なんとなく勉強しなくてもいい」というイメージを与えている。実際にチルドレンズ・エクスプレス記者が渋谷で、小中学生を対象に街頭インタビューをしたところ、「ゆとり教育の方が楽だからいい」「勉強をがんばらなくてもいいのではないか」などという意見が多数あった。
 そもそもなぜ「ゆとり教育」という誤解を与えやすい表現が用いられたのだろうか。「ゆとり」という言葉は、文部科学省の諮問機関であった教育課程審議会(現在の中央教育審議会教育課程部会の前身)というところで、「ゆとりある充実した学校生活」として使われたのが最初。ゆとりを持って、しっかり覚え、自分で考える。当初は、そういう意味での「ゆとり」だった。しかし現場に方針が伝わらず、 先生にも「一生懸命教えなくてもいいのではないか」という誤解が生まれ、生徒にも「勉強しなくていい」という誤解が生まれてしまった。また、「ゆとり教育」の一環である、新学習指導要領にも問題があった。内容が大幅に削減され、余計に「ゆとり」の意味が履き違えられる結果となってしまった。その結果、昨年の国際学力調査の結果で、日本の子どもの学力が前回に比べて低下してしまった。
 では「ゆとり教育」は失敗に終わってしまったのだろうか。塩谷文部科学副大臣に聞いてみた。「教育現場にゆとり教育の趣旨が正しく伝わらなかったのは、文科省にも責任がある。本来目指していたものが勘違いされ、間違っていたところがあれば、もう一度やり方を考えなおす必要があると思う」と述べた。
 しかし、これは間違えたですむ問題なのだろうか。街頭でインタビューした中学生は「ゆとり教育の一環である、新学習指導要領によって学校での学習内容が減ってしまったので、将来が不安だ」と言う。そこで先日、中山文部科学大臣がゆとり教育の影響で、学校での学習量が減った中学生に対し「学校だけで学んでいる人には申し訳なかった。学校だけで基礎学力が身につくようにしなければならなかった」と謝罪をした。 文科省では、ゆとり教育の方針が伝わらなかったため、方針を見直すようだが、ゆとり教育から脱する訳ではないという。
 新学習指導要領、教科書内容の増減など、年々教育内容が変化しているため、街頭インタビューを受けた中学生は「コロコロ方針を変えないでほしいと」言う。しかし塩谷副大臣は、コロコロ変えると言われるとそうではないと言いたいが、これが正しいというやり方がないため、試行錯誤をしていくしかないと言う。中央教育審議会で今秋にも、今後の教育方針が打ち出されるようだ。
 試行錯誤をして、よりよい教育方法を見出すことは重要だが、方法を模索している中で教育を受けている生徒のことをもっと考えるべきではないだろうか。
                                                         


子どもの勉強どうなるの?

2005/5/19                 島田 菫(12歳)

 「脱ゆとり」こんな言葉が聞こえ始めたのは、ごく最近だ。
 昭和52年から始めたゆとり教育の見直しが始まっている。理由は「学力が落ちた」。 国際学力調査で日本は読解力が8位から14位に、数学が1位から6位に。そこで文部科学省は以前から動きのあったゆとり教育の見直しに拍車をかけた。
 しかし、本当に見直しの必要があるのだろうか。たった2回のテストで勉強法を急に変えてしまってもいいのだろうか。順位は落ちたが他の国々と比べたらまだまだ日本は優等生ではないのか。
 私たちチルドレンズ・エクスプレス記者は、4月27日に文部科学省の塩谷立副大臣を取材した。「読解力や学習意欲が低下していることから、もっと学力が低下してしまうのではないかと心配する人が多い。それを踏まえて学習指導要領の見直しをしている」と塩谷副大臣は説明した。
 他にも学力を上げるために総合的な学習の時間を減らせという意見も出ている。それについて塩谷氏は、「総合的な学習の時間を評価しているところはたくさんある。特に小学校では評価が高い。中学校になると学力への心配があるから、評価が多少下がるが、ある程度の評価はある。学力が下がったから総合的な学習の時間をやめるという極端な方向にはいかないが、時数見直しの意見は多少あるかもしれない」と答えた。
  しかし、総合的な学習の時間はゆとり教育の象徴でもある。総合的な学習の時間を減らすことをきっかけにして、ゆとり教育は壊れていってしまうのではないか。そのようにコロコロと変わっていく教育に子どもたちはついていけるだろうか。塩谷氏は「コロコロ変えるという印象を与えているということは反省しなければならない。本当の意味のゆとり教育は自分で考え自分で努力できる力をつけることだ。それが間違って伝わったようなところがある。ゆとり教育は本当はこうですよと正しいやり方を話し合って答えを秋ぐらいには出すつもりでいる」と語った。 文科省では、ゆとり教育の方針が伝わらなかったため、方針を見直すようだが、ゆとり教育から脱する訳ではないという。
 秋の答えが、子どもたちのことを第1に考えた答えであって欲しい。

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日本国の子どもたちができること

日本国の子どもたちができること   2005/5/19  三崎 令雄(13歳)

5月1日、東京・両国の国技館で日本ユニセフ協会創立50周年記念イベント「子どもの祭典」が開催され、皇太子殿下をはじめとする各界の著名人も参加し、メインのシンポジウムでは内容の深い討論が行われた。

  世界の子ども人口22億人のうち10億人の子どもたちが今も戦争、貧困で苦しんでいる。毎年1100万人の子どもが死んでいる。1500万人がHIVに感染している。4億人は安全な水にアクセスできない。こんなにたくさんの子どもが苦しみ、悲しみ、死んでいってることを知って、とても驚いた。世界全体で見ると、日本は数少ない裕福な国の一つであることがわかる。

  日常の会話でよくこんな言葉を聞く。「うちは貧乏なんだ」。そんなことをいってもどんな日だってご飯は食べられる。水には困らない。電気にも困らない。子どもは仕事をせずに学校に通っている。そんな生活を送っている僕たち日本人に本当に貧乏な人たちの気持ちがわかるだろうか。その日病気で生きのびられるかわからない不安や苦しみ、その日食べられるかどうかもわからないひもじさ。それがわからない僕たちに何ができるのだろうか。

  前ユニセフ事務局長のキャロル・ベラミー氏にインタビューをした。「日本の子どもたちが募金以外に何ができますか」という質問に、ベラミー氏はただちに「日本の子どもたちだけでなく、世界の子どもたちにも情報を得てほしいと」答えた。その理由は、それによってその国の政治家たちに働きかけることができるというものだった。確かに一人一人の子どもの力は小さいけれど、たくさん集まれば国をも動かせることができるのだ。

  「人」という漢字は支えあっている様子を表しているのだから、人と人が殺しあう戦争なんてあってはならないものであり、国や民族に関係なくお互いに支えあっていける世の中を目指すべきではないだろうか。

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社会 教育 その他

子どもにだって出来るんだ!

2005/5/19 島田 菫(12歳)

 スマトラ沖地震を覚えていますか? 一度に大勢の人が亡くなってしまったあの地震を…。その時にたくさんの子供たちが親を無くしてしまいました。その時に救いの手を差し伸べたのがユニセフです。
 
  日本とユニセフがかかわり始めたのはは約50年前のことです。戦後食糧がなかった時、ユニセフが支給してくれた脱脂粉乳の味を覚えている人も少なくないでしょう。
 
  5月1日、東京の国技館で日本ユニセフ創立50周年行事の「ユニセフ子どもの祭典」がありました。この祭典では、ユニセフの歴史を振り返る映像の展示、日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんらのパネルディスカッション、子どもたちによる歌や踊りなどがありました。
 
  1955年、ユニセフ日本支部ができた頃、まだ日本は援助をされていた立場でした。援助するようになったのは1980年ごろからです。最初は学校募金といって学校で募金をしていましたが、その後、どんな人でもできる一般募金が始まりました。
 
  でも募金するのは大人だけと思っていませんか? 子供には何も出来ないと思っていませんか? ユニセフに協力するには募金をするしかないと思っていませんか?

  そんなことはありません。日本ユニセフ協会の東郷良尚専務理事はこう語りました。「ユニセフへの協力は募金だけではありません。ユニセフのホームページをのぞくのも良し。シンポジウムに参加するも良しです。1番大切なのは知ったことを皆に伝えることです」と。
それは大人でなくても出来るのです。子どもでも出来ることなのです。たくさんの人にこのことを伝えて世界中の子どもを救ってください。

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