親と子のベンチ
2007/06/12 椎原怜香(10)
「親と子のベンチ」を見て、私はおどろきました。それは私の知っているベンチとちがったからです。
気球型のベンチの方は私が見て、すわりごこちがよくて、子どもが好きそうなベンチだと思いました。なぜなら、形がおもしろいし、ぶらさがったりできるからです。
もう一つのベンチは、高さがちがいました。大人が低い方、子どもが高い方に座ったら、目線が合うように作られているそうです。それは、話しやすくなるので、とてもいいアイディアだと思いました。デザイナーはタイルの色を考えて、流れるイメージにしていました。タイルの色や、ならび方がとてもいいと思いました。
10年くらい前までは、女性のデザイナーはそんなにいなかったそうです。このベンチは六本木ヒルズのさくら坂にあって、けやき坂には、男性のデザイナーの作品があるそうです。けやき坂のベンチは使用時間が短く、「親と子のベンチ」は使用時間が長く、のんびりできるそうです。
女性デザイナーによるこの「親と子のベンチ」は、ほかのベンチとはぜんぜんちがっています。それは、子どもも大人も気持ちよく座れて、子どもがよろこぶために形をおもしろくしたり、色を明るい色にしているからだと思います。家族が仲良くすごせるベンチだと思います。
「母と子のベンチ」を取材して
2007/06/12
飯沼茉莉子
(10)
|
▲水谷雅文氏の説明 |
六本木ヒルズに置かれたベンチ、と聞いた時、私はクールでおしゃれなものを想像していました。でも実際見たときの第一印象は、「何だか変わってるぞ。」でした。
イタリア人のジョアンナ・グランダーさんがデザインしたベンチは、桜坂という坂道に置いてあり、とてもユニークでした。シートに段差があり、子供が高いほう、親が低いほうに座れるようになっているのです。逆では?と思うのですが、これは、子供と親の目線を合わせて座ろう!というメッセージがこめられているのです。
もうひとつ、スペイン人のパトリシア・ウルキオラさんがデザインした、大きめのベンチがありました。こちらはベンチというより、小さな気球みたいな形で、家族みんなが丸く輪になって話しができそうでした。
ベンチが出来上がるまでに、何度も何度も変更を重ねたそうです。たくさんのデザイン画を見せてもらって、このベンチを作るためにいろいろ考え、工夫をしていたことが分かりました。子供たちが喜びそうな色をタイルに使ったり、子供がけがをしないようにベンチを低くしたり、かどを丸めたり、地面をやわらかい素材にしたり、子供たちに、気に入って安全に座ってもらいたい、という気持ちがとても伝わってきました。
私は実際に座ってみて、とてもゆったりリラックスできました。ちょっと一休み以上のすわり心地でした。このベンチには、どこにもデザイナーのメッセージが書かれていないけれど、一人でも多くの親子が楽しんで座ってくれると良いな、と思いました。
さくら坂のベンチによって知ったこと
2007/06/12 佐藤美里菜(15)
|
▲スペイン人デザインのベンチにて |
そこは六本木ヒルズさくら坂。ここには2つの、「母と子のためのベンチ」がある。1つはアメリカを思い出すような色が印象的な四角いベンチ。もう1つは気球のような形の、なにか包まれるような円形のベンチ。私はこの2つのベンチをみてとても優しい雰囲気を感じた。
まず、2つのベンチをみて「これがベンチ?」と思うような、今まであまり見たことのない変わった形をしていたことに驚いた。1つ目の四角いベンチはサンフランシスコに住むJohannna Grawnderというイタリア人の女性デザイナーによってデザインされたベンチ。それを聞いて私は改めて「アメリカっぽい!」と思った。そしてもう1つのパトリシア ウルキオラというスペイン人の女性デザイナーによってデザインされたベンチを見た時に「気球みたい!」、そして「まさに母と子のベンチ!!」と思った。
この「母と子のためのベンチ」のプロジェクトを担当した内田デザイン研究所の水谷雅文さんによると色々な工夫がなされているベンチだということが分かった。
2つのベンチには「どこにも角がないこと」「地面はゴムチップで柔らかくなっていること」…と、子どもが危なくないように工夫がなされていたことを聞いた。他にも、「子どもが喜ぶ色を使っていること」「人工芝を取り入れたこと」など、「母と子」というコンセプトからいろいろな意味が込められている。
それぞれのベンチに込められている意味や考えを知って、家具や洋服、だれかによってデザインされたものの見方が変わった気がする。それから、水谷雅文さんのお話の中で「デザイナーの中には、世の中の問題を“形”で解決したい、世の中に貢献したい、と思っているデザイナーがいる」というのを聞いて、私は今まで知らなかった「デザイナー」とう職業について知ることができた。
もう1つ、今回のこの機会によって、世に出ている家具やこういったベンチなど、デザイナーによって作られたものはデザイナーの想像(=デザイン)、コストの問題、法律によって作られたものだということを知った。「コストの問題や法律にしばられなければもっと良いものが作れるのでは?」と思ったが、水谷雅文さんは「そういった、技術や環境に対応して、“いいもの”が作れる」と話した。私はその考え方に驚いたと同時に、デザインという想像が現実の「形」になるまでを知る事ができた。
初めて「ベンチ」というものについて自分の目で見て、色々なお話を聞いて、とっても楽しかったし、「もう1度六本木ヒルズに行ってじっくり、他のものも見てみたい」と思った。
|