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社会

リオの環境少女−セヴァン・スズキにインタビュー
2002/12/18                      吉成慧恵(17歳)

1992年、リオデジャイロでの世界環境サミット。一人の少女と環境問題との闘いはここから始まった。彼女の名前はセヴァン・カリス=スズキ、当時12歳。彼女は言った「もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を解決するために使えば、この地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子どもだけど、このことを知っています」。この彼女の言葉に、各国の首脳をはじめ大人達は胸を打たれた。

あれから10年、世界の環境問題の状況は更に悪化した。2002年11月、彼女は日本の若者達で組織されている「エコリーグ」をはじめ3団体に招かれ、5人の若い環境活動家たちとともに来日した。彼女は3週間、全国を飛ぶように駆け回った。彼女は言う。「私は自分が特別だとは思いません。ただ子どもの頃から環境に対して行動を起こしてきたのは、子どもの頃から自然のことを気にかけていたからです」

彼女はこの10年間を「人類は、グローバリゼーションや企業の拡大、世界進出により、国際的なレベルで環境に対して負荷を与え、今までで最も欲張りな時代であったと思います」と語る。そんな10年間で彼女自身が学び考えたこと、それは「本当に環境を変えていこうとする真の力は一般の人々にあるということです。人々が本当に自分たちの社会を変えていきたいと思う力が本当の力なのです。今年の夏に南アフリカ・ヨハネスブルグの地球サミットに参加してきましたが、私はそこで採択されたことが環境を変える本当の力を持っているとは思いません。だから私はその社会の一般の人々の意識を変えていくことに力を注いでいます」

私たちは環境問題がいっそう深刻化していることを皆知っている。しかしそれに対して行動を起こしている人はごくわずかだ。彼女のように"ACTION"を起こすにはなにが必要なのだろうか?「私に影響を与えたのは子どもの頃に自然の中で過ごした経験です。だからこそ私は自然の大切さ、それを守ることを一生懸命人々に訴えています。また、私は小さい頃からいつも両親から、自分の信じることに対して立ち上がらなくてはならないということを教えられてきました」
私たち子どもがこの地球を受け継ぐまであと10年、リオで彼女が最後にスピーチを締めくくったこの言葉を持ち続け、大人達に伝えていこう。「あなたがたはいつも私たちを愛していると言います。もしその言葉が本当ならば、どうか本当だということを行動で示してください」