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国際

MOTTAINAIを実現するために
2006/12/18                 三崎 友衣奈(15)

 ケニヤの環境副大臣、ワンガリ・マータイ氏が提唱した MOTTAINAI は、 Reduce (ゴミの削減)・ Reuse (再利用)・ Recycle (リサイクル)の3Rと密接に関係している。私はこの中でリサイクル問題に興味をもち、 8月に訪れた英国で北アイルランド地方のベルファスト・ロンドンデリー、ロンドンの CE 支局との交流を通し日英のリサイクルを比較することにした。

 ベルファストで訪れたブライソン・リサイクルセンターは、北アイルランド地方の世帯の約25%のゴミを回収している。ここではまだリサイクルが始まったばかりだという。そのため、リサイクルセンターがカバーする7つの地域の世帯、または一部の地域でリサイクルに関する様々なイベントを催し、人々の関心を呼ぶよう努力している。

 「私たちには教育チームがあり、定期的に学校へ出向いて学年ごとにリサイクルについて教え、学校同士でどれだけリサイクルできたかを競わせ、優秀な成績だった学校は新聞に載せています」と広報・渉外を担当するフィオナ・ペリー氏は語る。他にも、9ヶ月ごとにストリート沿いの住民がどれだけリサイクル率を上げられるかを計算し、同じように優秀なストリートを新聞に載せるそうだ。また、年に一度、各家庭にリサイクルを忘れないようにチラシを配っているという。 

 では、日本のリサイクルセンターはどうだろうか。

 株式会社ホンマの横浜リサイクルセンターは、主に業者からの廃棄物を回収している。「会社として業者などに教育していく余裕はまだないですけど」と環境課の高橋達也課長は続ける。「リサイクルを推進して、最終的にゴミになるものを減らすように呼びかけたり、他のリサイクルセンターにも働きかけたりするようになれたらいいと思います」

 しかし、これらの活動とは裏腹に日本での紙・ペットボトルのリサイクルに反対する人もいる。英国でも、アルミ以外の紙・ペットボトルのリサイクルは、コストがかかると聞いた。

 名古屋大学教授で、工学博士の武田邦彦氏は、ペットボトル・紙のリサイクルは製造するより3倍のお金がかかるとリサイクルそのものを否定する。「そもそも、日本に少ししか出回っていないペットボトルを無理やりリサイクルすることがおかしい。ペットボトルは燃やしたら小さな体積にしかならないし、3倍ものお金をかけるくらいなら焼却したほうが環境を汚さない」

 また、武田氏はゴミの分別にも反対だ。「『燃える・燃えない』を分けずに焼却した方が熱が高くなりすぎず焼却戸にもやさしい。ダイオキシンだって抑えられる」と述べた。また、紙の原料の木材に関しても「現在、先進国の森林はわずかながら増えている。発展途上国の森林が減少しているのは、現地の人々が畑のために開拓したり、薪に使ったりしているからで、紙のせいではない」と強調する。

 武田氏は、現在の自然と人間とのかけ離れた生活の中では環境のためにリサイクルすることは難しいと語る。もし環境を守りたいのであれば、日本の国土の 3 分の 2 を覆う森林を使っていくことが大切だという。「今はビルなどが立ち並び、全く太陽の光を活用しようとしない。木々は太陽の光を浴びて成長するのだから、間伐のために伐採すれば、環境もよくなる。海外の森林ばかりに頼るのはおかしい」

 武田氏の意見には異論もあるようだが、とにかく環境問題は、経済的な事情も絡んでとても複雑な問題だ。しかし、我々が確信を持ってできることは、資源の少ない日本においては物を大切に使い、むやみに捨てないことである。1つ1つを丁寧に使うことが、無駄な廃棄物を減らし、リサイクルに余計なエネルギーを使わないことにもつながるのだ。

そしてそれが「今」だけでなく、未来の地球の環境を守ることにも直結するのではないだろうか。